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米国市場3/10 08:16 JST 時点のデータ

トランプ発言でNY株急反発、ナスダック1.4%高

3月9日の米国株式市場は、イラン戦争激化と原油急騰で大幅安で始まったが、トランプ大統領がイラン軍事作戦の早期終結とホルムズ海峡の再開を示唆したことで急反発。S&P500は前日比+0.83%、ナスダックは+1.38%と大幅高で終了。VIXは25.5で依然として警戒水準が続いた。

S&P 500
6,795.99
+0.83%
NYダウ
47,740.80
+0.50%
NASDAQ
22,695.95
+1.38%
VIX
25.50

市場概況

3月9日(月)の米国株式市場は、イラン戦争の激化を受けた原油急騰(WTI一時119ドル/バレル突破、ブレントは120ドル近辺まで上昇)と3月6日発表の2月雇用統計の予想外の悪化を嫌気し、序盤は急落でスタートした。しかし取引時間中にトランプ大統領が対イラン軍事作戦は「かなり完了に近い」と述べ、ホルムズ海峡の再開通を示唆すると、売り圧力が一気に後退。WTIは86ドル近辺まで急落し、株式相場も劇的なV字回復を演じた。S&P500は前日比+0.83%の6,795.99、ダウ工業株30種は+0.5%の47,740.80、ナスダック総合指数は+1.38%の22,695.95でそれぞれ取引を終えた。恐怖指数VIXは25.5と警戒水準を維持したものの、日中に一時高騰した水準からは低下した。

セクター動向

情報技術・半導体セクターが相場の上昇を主導した。ブロードコムやAMDが4.6%超の大幅高を記録し、ナスダックのアウトパフォームに貢献した。一般消費財や素材セクターは序盤の急落から持ち直したものの、上値は重かった。エネルギーセクターは原油価格が日中に119ドルから86ドル近辺まで急落したことで荒い値動きとなり、上昇幅は限定的だった。金融セクターはウェルズ・ファーゴが4%安、バンク・オブ・アメリカが約3.4%安と軟調で、全体の重しとなった。化粧品・生活用品関連ではウルタ・ビューティーが約2%安、エスティ・ローダーが約3%安、ELFビューティーが約8%安と大幅下落した。

注目銘柄

  • キャタピラー (CAT): +3.39% — インフラ・重機需要への楽観的見方と市場全体の反発を背景に買いが集まった。
  • エヌビディア (NVDA): +2.73% — 半導体セクターへの資金流入が続き、AI需要を巡る強気ムードが再燃した。
  • ブロードコム (AVGO): +4.6%超 — 半導体関連株全般が急伸し、同社も大幅高となった。
  • シスコシステムズ (CSCO): -3.08% — ネットワーク機器需要の先行き懸念や、個別の売り材料が嫌気された。
  • ボーイング (BA): -2.70% — 航空セクターは原油高の影響や供給問題への懸念が継続し軟調に推移した。

債券・為替市場

米10年国債利回りはイラン戦争激化によるインフレ懸念を反映して上昇し、日中に4.21%まで到達する場面もあったが、トランプ発言後の原油急落を受けて4.15%近辺まで低下した。米ドルは有事の避難通貨需要から序盤に強含み、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は最大0.7%上昇した。ただし紛争終結への期待が高まるにつれ、ドルの上昇幅は縮小した。原油市場では、ホルムズ海峡閉鎖による供給懸念でWTIが日中に119ドル/バレルを突破したが、トランプ発言後に86ドル近辺まで急落する乱高下を演じた。

今後の注目ポイント

3月11日(水)には2月の米消費者物価指数(CPI)が米東部時間午前8時30分に発表される。イラン情勢を背景とした原油高がインフレ指標に与える影響が注目される。3月17〜18日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、18日午後2時に政策金利の発表と議長会見が予定されている。イラン戦争の動向と原油価格の落ち着きどころ、また2月雇用統計の悪化を踏まえたFRBの政策姿勢が今週の最大の焦点となる。