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米国市場6/17 07:04 JST 時点のデータ

ダウ上昇も半導体・オプション株急落、主要指数が分化

6月16日の米国市場はダウ平均+0.64%と上昇した一方、S&P500が-0.57%、NASDAQが-1.15%と下落する分化した展開。FOMC会合を控えた中、テクノロジー・半導体株が売られた。MRVLはCFO辞任と需要不安、MPWRはNvidiaの受注取消報道で急落。CRWVはNasdaq-100採用決定と大型契約で+9.65%と急騰した。

S&P 500
7,511.35
-0.57%
NYダウ
51,999.67
+0.64%
NASDAQ
26,376.34
-1.15%
VIX
16.41
+1.30%

市場概況

6月16日の米国株式市場は主要3指数が分化した展開となった。ダウ平均は+0.64%(51,999.67ドル)と上昇した一方、S&P500は-0.57%(7,511.35)、NASDAQ総合は-1.15%(26,376.34)と下落した。FOMCが同日から17日にかけて政策会合を開催する中、市場では政策金利(3.50〜3.75%)の据え置きをほぼ織り込み済みで、焦点は新議長Kevin Warsh氏の記者会見と声明文の文言変化に向いていた。ダウ平均を支えた要因は、米国とイランが中東紛争の暫定合意に達しホルムズ海峡再開の見通しとなったことで、原油価格が下落し航空・クルーズなど燃料コスト恩恵株を中心に消費・景気循環セクターが買われたことだ。一方、テクノロジー・半導体セクターへの広範な売りが重荷となり、NASDAQの下押し要因となった。恐怖指数VIXは+1.3%の16.41と小幅上昇し、投資家心理のやや悪化を示した。

セクター動向

テクノロジーセクターが最大の下落率を記録し、半導体株を中心に広範な売りが広がった。MRVLやMPWRなど大型チップ株の急落が指数全体の重荷となり、AIチップ関連の需給懸念が改めて意識された。金融セクターでは取引所運営大手CBOEが競合他社によるSpaceX株オプション上場という競争激化材料を受けて急落した。一方、消費・景気循環セクターは米・イラン暫定合意を受けた原油安を好感し上昇した。ヘルスケアではMRNAがFDAの仮審査資料を材料に大幅高となり、バイオ株への資金流入も見られた。ゲーム・エンタメ分野ではRobloxが子ども向け安全アカウント制度の全世界展開を発表して急騰した。AIクラウドインフラ関連ではCRWVが個別材料を背景に強い動きを見せ、テック全体の軟調な地合いに抗した。

注目銘柄

  • CoreWeave (CRWV): +9.65% — 6月22日付でのNasdaq-100指数採用が決定し、パッシブファンドからの継続的な需要増加が期待された。さらにシカゴ郊外の大型ハイパースケールデータセンター(CoreWeaveへの15年間フルリース)で約22億ドル規模の契約収益確保が報じられ、AI クラウドインフラ需要の堅調が裏付けられた。
  • Roblox (RBLX): +8.06% — 16歳未満向けの「Roblox Kids」「Roblox Select」という年齢ベースアカウント制度を全世界で一斉展開すると発表。コンテンツレーティング・チャット設定・保護者管理を統合した安全フレームワークとして評価され、規制リスク懸念の払拭に向けた取り組みが株価を押し上げた。
  • Moderna (MRNA): +6.27% — FDAが50歳以上向けmRNAインフルエンザワクチン「mFlusiva」の諮問委員会(VRBPAC)向けブリーフィング文書を公表し「重大な欠陥なし」と評価した。週後半予定のVRBPAC投票に向けて承認期待が高まり思惑買いが流入した。
  • Marvell Technology (MRVL): -9.92% — CFOのWillem Meintjes氏が6月15日付で辞任したことが嫌気された。加えてAIチップ需要が想定を下回るとの報道が重なり、5月下旬から196ドル近辺より300ドル超まで急騰していた株価のモメンタム巻き戻しが加速した。
  • Cboe Global Markets (CBOE): -9.45% — 6月16日にSpaceX株オプションが複数の競合取引所で新規上場され、Cboeの市場シェア奪取につながるとの懸念が大規模な売りを誘った。同社の米国オプション市場シェアはすでに前年比31.1%から29.1%へ低下しており、コインベース等によるパーペチュアル先物など代替商品との競争激化も重荷となった。

為替・金利動向

米10年国債利回りは前日比約0.05%ポイント低下し4.43%で引けた。米・イラン暫定合意による原油安がインフレ圧力緩和との見方を呼び、債券に買い材料を提供した。FOMC会合を前に政策金利据え置き予想が大勢を占めており、利回りの大幅な変動は限られた。ドル円は1ドル=160円台前半で推移した。日銀は同日、政策金利を31年ぶりの高水準へ引き上げる方針を示しており円高圧力が意識されたが、FOMCの据え置き観測が日米金利差の急速な縮小を抑制した。ドルインデックス(DXY)は小幅軟化した。

今後の注目点

①FOMC政策決定(6月17日):新議長Kevin Warsh氏の初会合となり、政策金利(3.50〜3.75%)の据え置きが大勢予想されるが、今後の利下げ見通しや声明文の文言変化が市場の注目点となる。②Moderna mFlusiva VRBPAC投票(今週後半):FDAの諮問委員会によるmRNAインフルエンザワクチンの可否投票結果がバイオ株全体に波及する可能性がある。③CoreWeave(CRWV)Nasdaq-100採用(6月22日):インデックスファンドによる実際の組み入れ需要が株価需給に与える効果が注目される。④半導体セクターの調整動向:MPWRをめぐるNvidiaサプライチェーン問題の波及範囲や追加情報の有無に引き続き注意が必要。