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米国市場6/23 07:03 JST 時点のデータ

ナスダック1.3%安、テック株売りで指数まちまち

6月22日の米国株式市場は高安まちまちの展開。アルファベット約5%安、アマゾン4.8%安、マイクロソフト3%安と大型テック株の下落でS&P500は0.37%安、ナスダックは1.32%安となった一方、ダウは0.29%高。上場直後のスペースXも3日続落。半導体・AIインフラ関連のSMCI、CRDOは好材料を受けて急騰した。

S&P 500
7,472.79
-0.37%
NYダウ
51,712.71
+0.29%
NASDAQ
26,166.60
-1.32%
VIX
17.28
+5.37%

市場概況

6月22日の米国株式市場は、大型テック株の下落が重しとなりナスダックとS&P500が軟調となった一方、ダウが小幅高となる高安まちまちの展開だった。S&P500は7,472.79(前日比-0.37%)、ナスダック総合指数は26,166.6(-1.32%)に沈み、ダウ平均は51,712.71(+0.29%)と底堅さを維持した。アルファベットが約5%下落(AI人材の流出懸念が売り材料)、アマゾンが4.8%安、メタプラットフォームズが2.3%安、マイクロソフトが3%安となり、主要AI・クラウド関連銘柄が広く売られた。IPO直後のスペースX(SPCX)も3日続落となり、大型テック・新興テック株全般に利益確定売りが広がった。一方、イランが米国との間で2か月以内に和平合意に向けて大きく前進したとの報道がセンチメントを部分的に支えた。ナスダック100とS&P500の定期指数リバランスが当日の寄り付き前から発効し、組入銘柄の需給にも変動をもたらした。VIXは17.28(+5.37%)と上昇し、市場の不安心理の高まりを示した。

セクター動向

テクノロジーセクターが最大の重荷となった。生成AI・クラウド関連の主要大型株が軒並み下落し、アルファベット約5%安を筆頭にAI人材流出への懸念が株価を圧迫した。宇宙・新興テックではスペースX(SPCX)が16.45%急落し、IPO直後の社債発行発表が「資金繰り懸念」として受け取られた。一方、半導体・AIインフラ関連の中小型株は逆行高が目立ち、スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)が15.75%急騰したほか、クレド・テクノロジー(CRDO)、UMC(UMC)、タワー半導体(TSEM)などAI向けチップ・サーバー関連銘柄が軒並み10%超の上昇を記録した。金鉱・貴金属セクターは軟調で、アラモスゴールド(AGI)が11.83%、ゴールドフィールズ(GFI)が10.28%とそれぞれ大幅下落した。AGIは鉱山での地震イベントを受けた生産ガイダンスの下方修正が直接の売り材料となり、GFIも同セクターの地合い悪化に引きずられた。宇宙・衛星通信セクターではASTスペースモバイル(ASTS)も9.31%下落するなど、スペース関連株全般が軟調に推移した。

注目銘柄

  • スーパー・マイクロ・コンピューター (SMCI): +15.75% — GFセキュリティーズが投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げし、1年目標株価を48ドルに設定したことが急騰の直接要因。同社は6月9日に発表した70億ドルの資金調達(株式希薄化約15%)後に株価が急落していたが、アナリストはAIサーバー受注残の強さと希薄化後の割安感を評価し、積極的な推奨に転じた。
  • ヴィアヴィ・ソリューションズ (VIAV): +12.23% — S&P MidCap 400への組み入れが当日の寄り付き前から発効し、インデックスファンドによる組み入れ買いが株価を押し上げた。これに加え、同社がAI診断スイートの新製品群を展開中であることや、5G非地上系ネットワーク(NTN)テストに関する新たなパートナーシップ締結もポジティブ材料として意識された。
  • クレド・テクノロジー (CRDO): +11.29% — 直近発表の第4四半期FY26決算が市場予想を大幅に上回った。売上高は前年同期比157%増の4億3,700万ドル、GAAPベースの純利益は1億6,900万ドル、粗利益率は約68%を記録。第1四半期FY27の売上高ガイダンスとして4億6,500〜4億7,500万ドルを示し高成長の継続を確認した。ニーダム、JPモルガン、BofAなど複数の証券会社が目標株価を引き上げ、AIデータセンター向け高速接続ソリューションへの需要拡大が評価された。
  • スペースX (SPCX): -16.45% — 6月12日のIPO(初値+19%)から3日続落。少なくとも200億ドル規模のシニア無担保社債(同社として初の公開市場向け起債)の発行を発表したことが「上場直後の資金需要」として嫌気された。また、MSCIがESGスコアを最低評価のCCC(ガバナンス3.2/10、コントロバーシー1/10)に設定したことも売り材料に加わった。同社は手元現金が1,008億ドルに上ることを明らかにし、下げ幅は一時縮小したが大幅安で引けた。
  • アラモス・ゴールド (AGI): -11.83% — カナダ・オンタリオ州のヤング・デヴィッドソン鉱山で地震イベントが2件発生(うち1件は採掘現場付近)し、嵐による停電も重なったことで操業を大幅に縮小。採掘レートを従来の8,000トン/日から5,000トン/日に引き下げ、2026年通年の金生産量が従来ガイダンス(57万〜65万オンス)を下回る見通しとなったことを公表し、急落した。

為替・金利動向

為替市場ではドルが底堅く推移した。ドルインデックス(DXY)は約100.9で推移し、5月以来の高水準付近を維持した。ドル/円は160〜161円台で取引されており、6月19日時点で1ドル=約161.31円と円安基調が続いている。米10年国債利回りは約4.48%に上昇し、2週間ぶりの高水準を示した。日本銀行が週中に政策金利を25ベーシスポイント引き上げて1%としたことで日米金利差の縮小も意識されているが、円高は限定的にとどまっている。テック株の下落によるリスクオフの動きも一定程度ドルをサポートした。

今後の注目点

①米・イラン和平合意交渉:双方が2か月以内の合意を目指すと発表しており、中東地政学リスクの緩和期待が原油価格・市場センチメントに影響する可能性がある。②スペースX(SPCX)の社債発行:200億ドル超の調達規模の市場消化状況と、上場後株価の安定化が注目される。③ナスダック100・S&P500指数リバランスの需給影響:組入・除外銘柄への追随売買が週内継続し、中小型株を中心にボラティリティが高まりやすい状況が続く見込み。④AIインフラ・半導体関連の業績動向:CRDOやSMCI、TSEMなどが示した高成長トレンドが続くか、次期ガイダンスや受注動向が注目される。⑤FRBの政策動向:高水準の金利環境が続く中、7月FOMC(予定)に向けた雇用・インフレ指標が市場の方向性を左右する見通し。