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米国市場6/9 07:03 JST 時点のデータ

NASDAQ主導で週明け反発、半導体・AI銘柄が急伸

6月8日の米国株式市場はNASDAQが0.86%高と週明け反発。前週の急落から中東情勢の緩和を受けたリスクオフ巻き戻しと半導体株の回復が牽引した。S&P500は0.3%高の7405.73で終了。VIXは12.04%急落して18.92まで低下し、IntelやMicron、Cerebras Systemsなど半導体・AI関連銘柄が軒並み急伸した。

S&P 500
7,405.73
+0.30%
NYダウ
50,786.01
-0.16%
NASDAQ
25,929.66
+0.86%
VIX
18.92
-12.04%

市場概況

6月8日(月)の米国株式市場は、前週末の急落からの自律反発とリスクセンチメントの改善を背景に、テクノロジー株主導で回復した。S&P500は0.3%高の7405.73、NASDAQは0.86%高の25929.66で引け、ダウ平均は0.16%安の50786.01とわずかに逆行した。恐怖指数VIXは18.92まで12.04%急落し、市場のリスク許容度が大きく改善した。主な押し上げ要因は、イランがイスラエルへの軍事作戦終了を表明したことによる中東情勢の緊張緩和と、前週末のBroadcom決算ショックで急落した半導体株の反発。週明けは値ごろ感からの買い戻しが優勢となった。5月の米雇用統計が17.2万人増と堅調だったことを受け、FRBの12月利上げ確率が約70%に上昇したことが長期金利をわずかに押し上げたが、株式市場への影響は限定的にとどまった。

セクター動向

半導体・AI関連セクターが相場全体を牽引した。Intel(+11.19%)、Micron(+9.85%)、Applied Optoelectronics(+11.10%)が大幅高となり、Nvidiaも約2%上昇した。量子コンピューター関連ではIonQ(+10.46%)が前週の急落から反発した。AIインフラ需要への期待を背景に、Cerebras Systems(+18.32%)がIPO後アナリストカバレッジ開始を受け急騰し、セクター内で最大の上昇率を記録した。一方、新興国通信株はTelekomunikasi Indonesia(TLK)が9.46%下落しセクター内で際立った弱さを見せた。保険向けSaaSのGuidewire(-6.52%)は前週からの決算売りが継続し、ヘルスケアのEnsign Group(-8.15%)、韓国金融のKB Financial(-6.97%)、再生可能エネルギーのFervo Energy(-8.76%)も下落し、ディフェンシブ・金融・エネルギーセクターは総じて軟調だった。

注目銘柄

  • Cerebras Systems (CBRS): +18.32% — IPO後のクワイエットピリオド明けに伴い、Needham・Rosenblatt・Wedbush・Barclays・Citigroup・UBS・Morgan Stanleyの7社が一斉にカバレッジを開始。目標株価250〜300ドル、全社がBuy/Overweight評価を付与した。同社の推論速度(Inference)における競争優位性と、OpenAIとの200億ドル超の計算リソース長期契約が高く評価されたほか、5月のIPO(初値311ドル、公開価格比約68%高)後の勢いも継続した。
  • Intel (INTC): +11.19% — GoogleがIntelの先端18Aプロセスで300万個超のTPUを2028年に製造発注する計画が報道され、Intelファウンドリー事業の転換を裏付ける最も具体的な証拠として株価を押し上げた。Computex 2026でのXeon 6+チップ発表・SambaNova連携、Foxconn・HitachiとのラックスケールAIおよびエッジ向け新提携も追い風に。Wells Fargo(目標110ドル)、Barclays(目標100ドル)が目標株価を引き上げた。
  • IonQ (IONQ): +10.46% — 前週に特段の悪材料なく約21%急落した反動から自律反発。Q1 2026売上高が過去最高を記録し通期ガイダンスを上方修正したことが再評価された。DARPAのHAQ契約締結とSkyWaterとのファウンドリー提携、光量子プラットフォーム市場の2030年297億ドル規模への成長予測でIonQが主要受益企業に位置づけられていることも買い材料として機能した。
  • Micron Technology (MU): +9.85% — AI向けメモリ需要の加速を背景に、Wells FargoがDRAM価格の58〜63%上昇予測を掲げ目標株価を550ドルから1,220ドルへ大幅引き上げ、Overweight評価を維持。Nvidia-SK HynixのAIメモリ協業発表もセクター全体のセンチメントを押し上げ、前週の急落後の過売りからの自律反発も加わり、Western Digital・Seagate等の同業も連れ高となった。
  • Telekomunikasi Indonesia (TLK): -9.46% — 6月8日に2025年度年次株主総会(AGM)をオンライン開催し、Dian Siswariniを社長として新取締役会の選任を承認。同社は経営変更が業績・財務状況に重大な影響を与えないと表明したが、経営陣刷新に伴う戦略の不透明感と、インドネシア通信市場の競争激化に対する懸念が重なった。新興国株としての地政学的リスク回避の動きがADR(米国預託証券)への売りをさらに加速させた。

為替・金利動向

ドル円は1ドル=160.21円付近で推移し、前日比0.05%程度のドル小安・円小高となった。米10年国債利回りは4.57%付近まで上昇し、前週末比で約3bp高となった。5月の米雇用統計が17.2万人増と市場予想を上回る堅調な内容だったことを受け、FRBの12月利上げ確率が約70%まで上昇し、長期金利をやや押し上げた。リスクオン地合いにもかかわらず金利水準が上昇したことで、ドルは下値の堅さを維持した。VIXの急落(-12.04%)が示すように市場のボラティリティが低下する中、ドルインデックスは小動きにとどまった。

今後の注目点

最大の注目イベントは6月10日(水)発表予定の5月CPI(消費者物価指数)。堅調な雇用統計の後だけに、インフレ再加速の兆候が確認されれば利下げ期待がさらに後退し株式市場への逆風となりうる。一方、予想を下回る数値であれば、週明けからの半導体・AI主導の上昇が加速する可能性がある。中東情勢は、イランが軍事作戦終了を表明した後のトランプ政権とのイラン核合意交渉の行方が引き続き注目される。Computex 2026でのAI関連発表が相次ぐ中、Nvidiaや半導体各社の新製品・アーキテクチャの詳細も引き続き株価材料として意識される。また、市場予測ではMicronの次回決算が6月24日前後に予定されているとされており、AI向けメモリ需要の確認材料として投資家の注目を集めている。