Market Pulse
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個別銘柄の決算分析はnoteで公開中

米国市場6/10 07:03 JST 時点のデータ

ナスダック1%安、光通信株が急落しテック売り

6月9日の米国市場はテクノロジーセクターの売りでナスダックが0.97%安、S&P500が0.26%安。CPO展開遅延報告を受け光通信株が急落。DraftKingsは予測商品の取引量急増で11%超急騰、スマッカーは好決算で10%超上昇した。

S&P 500
7,386.65
-0.26%
NYダウ
50,872.11
+0.17%
NASDAQ
25,678.82
-0.97%
VIX
19.87
+5.02%

市場概況

6月9日の米国株式市場は、主要テクノロジー銘柄への売りが優勢となり、ナスダック総合指数が0.97%安の25,678.82、S&P500が0.26%安の7,386.65で引けた。一方、ダウ平均は0.17%高の50,872.11と小幅上昇した。NvidiaやAMDなど半導体大手が1〜3%下落し、アップルはEUのアンチトラスト規制によりSiri AIアシスタントの展開ができないと報じられ約3%安となった。中東情勢(イラン)を巡る地政学的リスクも投資家心理を圧迫。VIXは5.02%上昇し19.87となり警戒感が高まった。一方、小型株指数のラッセル2000は0.55%上昇し、ブラックストーンやKKRなどアセットマネジャー株は約2%上昇するなど、ディフェンシブおよび金融セクターが市場を下支えした。

セクター動向

最大の注目はフォトニクス・光通信セクターで、Semi Analysisが共パッケージ光学(CPO)の展開遅延を示唆するリポートを公表したことが売り材料となった。Applied Optoelectronics(AAOI)が17%超急落し、Coherent(COHR)が11%超下落、Lumentum(LITE)が8%超下落するなどセクター全体が連れ安した。NvidiaのネットワーキングSVPがCPO出荷に遅延はないと否定したものの、株価への悪影響は限定的だった。量子コンピューティングセクターではRigettiの技術進展に対する競争懸念からIonQが約10%下落した。消費者ステープルズではスマッカーが好決算で急騰、スポーツベッティングではDraftKingsが取引量急増の報告で大幅高となるなど、個別材料のある銘柄が市場をけん引した。アセットマネジメントセクターは堅調で、資産運用大手が上昇した。

注目銘柄

  • DraftKings (DKNG): +11.34% — 同社の予測(Predictions)商品の消費者取引量が5月に前月比24%増(年換算13億ドル)に達したと発表。年換算総取引量も前月比34%増の31億ドルと大幅拡大。TDコーウェンはBuyレーティングを維持(目標株価30ドル)、UBSもBuyを維持しつつ目標株価を49ドルに引き上げており、アナリストの強気姿勢が追い風となった。
  • J.M.スマッカー (SJM): +10.44% — 第1四半期決算で売上高が前年比5.8%増の22.7億ドル、調整後EPSが前年比20%増の2.77ドルとコンセンサスを上回る増収増益を達成。FY2027の調整後EPS見通し(9.75〜10.25ドル)の中央値が市場予想9.79ドルを上回るガイダンスを提示。コーヒー豆コスト低下やアンクラストエーブルズの堅調な需要、宅食志向の高まりが成長ドライバーとなった。
  • クレディコープ (BAP): +9.29% — 前日6月8日にフィッチがクレディコープの長期外貨建て格付けをBBBからBBB+に引き上げ(見通し:安定的)たことが好感された。同社の2026年第1四半期ROEは21.1%と過去最高水準を更新し、1株50ソルの記録的配当発表も株主還元強化として評価された。ペルーおよびラテンアメリカの銀行セクター全体でのファンダメンタルズ改善も背景にある。
  • Applied Optoelectronics (AAOI): -17.29% — Semi Analysisが共パッケージ光学(CPO)展開の遅延を示唆するリポートを公開し、同社を含む光通信セクター全体が急落。光ファイバーネットワーク製品を主力とする同社はCPO普及の恩恵を受ける企業として注目されていたため、遅延報告の影響が特に大きかった。Coherent(COHR)やLumentum(LITE)も連れ安した。
  • Coherent Corp. (COHR): -11.44% — CPO展開遅延報告を受けた光通信セクター売りに巻き込まれ急落。直近四半期は売上高18億ドル(前年比21%増)、純利益55%増と好業績だったが、6月8日に6.62%高と直近の急騰からの利益確定売りも重なった。業績自体は堅調であり、今回の下落はセクター全体の需給悪化と投資家の警戒感が主因とみられる。

為替・金利動向

米10年国債利回りは5.46%と2週間ぶりの高水準に上昇した。強い米雇用統計データが意識され、債券売りが進んだ。日本の10年国債利回りも2.7%を超え2週間ぶりの高水準に達し、日米金利が連動して上昇した。ドル円については、バンク・オブ・アメリカが2026年末のドル円見通しを157から152に下方修正し、円弱気見通しをニュートラルに転換した。米長期金利の高止まりを示す水準が続く中、金融引き締め長期化観測と中東地政学リスクが引き続き為替市場のテーマとなっている。

今後の注目点

1. SpaceX IPO(6月13日金曜日予定):評価額1.75兆ドルと史上最大規模のIPOが予定されており、テック市場全体のセンチメントや投資家の資金フローへの影響が注目される。2. CPI(消費者物価指数)発表:5.46%台の10年国債利回りが示す利上げ長期化懸念の中、今後発表されるCPIデータはFRBの政策判断に直結し、株式・債券市場の方向性を左右する。3. OpenAI IPO申請:OpenAIがIPOを申請したと報じられており、上場スケジュールが具体化すれば市場の関心が高まる見通し。4. 中東情勢(イラン):地政学リスクが引き続きリスク資産全体のセンチメントに影響する。エネルギー価格と株式市場への波及を注視。5. 光通信セクターの動向:CPO展開遅延報告の真偽をめぐりNvidiaや各社の公式コメントが出そろうにつれ、急落したAAOI・COHR・LITE各社の株価が反発するかが焦点となる。