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日本市場6/10 19:04 JST 時点のデータ

中東リスクとCPI警戒で日経1237円安、全面安

6月10日の東京株式市場は大幅反落。米軍によるイランへの「自衛攻撃」で中東情勢が再緊迫化し、同日夜に発表される米5月CPIのインフレ加速懸念も重なり、日経平均は前日比1,237円安の64,179円で終了。TOPIXは-1.25%、グロース250は-2.45%と全面安。半導体・電子部品および電線セクターが下落を主導した。

日経225
64,179.27
-1.89%
TOPIX
3,847.60
-1.25%
グロース250
722.49
-2.45%

市場概況

6月10日の東京株式市場は大幅反落し、日経平均株価の終値は前日比1,237円36銭安(1.89%安)の64,179円27銭だった。米軍がイランに「自衛攻撃」を開始したと報じられ、中東情勢が再び緊迫化したことでリスク回避の売りが先行した。加えて同日夜(日本時間21時30分)に発表予定の米5月消費者物価指数(CPI)がインフレ加速を示す場合、米利上げ観測が再燃するとの懸念から身構える投資家が多く、買いが入りにくい地合いだった。取引時間中には下げ幅が一時1,600円超に拡大し、節目の64,000円を割り込む場面もあったが、その後やや下げ幅を縮小して引けた。TOPIXは3,847.6(前日比1.25%安)、グロース250は722.49(同2.45%安)と、大型・中小型株ともに全面安の展開となった。

セクター動向

半導体・電子部品セクターが特に売られた。6月8日に米フィラデルフィア半導体指数(SOX)が10%超急落した余波が引き続き国内電子部品株に波及し、太陽誘電が12.91%安、ジャパンディスプレイが12.90%安と大幅下落した。電線セクターも同様に米ハイテク株安の影響を受けて売りが続き、古河電気工業が11.74%安と大きく値を崩した。自動車部品セクターでは武蔵精密工業が通期業績の下方修正と減配を嫌気されて15.65%安となり、値下がり率トップとなった。一方、個別材料を持つ銘柄は逆行高となる場面も見られ、解体工事のベステラが好決算を手がかりに10.13%高、富士急行は大量保有報告を材料に7.20%高となった。

注目銘柄

  • ベステラ (1433): +10.13% — 前日6月9日引け後に発表した2027年1月期第1四半期(2〜4月)連結決算が大幅増益。営業利益3億5,300万円(前年同期比2.6倍)、売上高32億7,300万円(同29.3%増)。大型解体工事の施工が順調に進んだほか、選択受注と積算体制の整備で利益率が改善した。受注残高は91億4,100万円(同49.8%増)と積み上がり、上半期計画4億円に対し88%という高進捗率が好感されて買いが集中した。
  • 富士急行 (9010): +7.20% — 日本アクティブが大量保有報告書を提出し、大株主として浮上したことが伝わり需給改善への期待から買いが入った。訪日外客の増加と観光・レジャー需要の堅調が業績を下支えする地合いも追い風となった。
  • 武蔵精密工業 (7220): -15.65% — 2026年3月期通期連結決算とともに発表した2027年3月期業績予想が大幅な下方見通しとなり、嫌気売りが殺到した。2027年3月期の売上高は3,350億円(前期比3.5%減)、営業利益は185億円(同9.9%減)と減収減益を見込む。欧州構造改革費用の計上で2026年3月期純利益は前期比83.8%減の12億円、配当も年間40円(同10円減配)に留まったことがさらに売りを加速させた。
  • 太陽誘電 (6976): -12.91% — 2026年3月期本決算(5月8日発表)では営業利益が前期比91%増と大幅増益だったものの、市場コンセンサスには届かず「実質下方修正」との評価が広がり株価調整が継続。これに加え6月8日以降の米半導体・電子部品株安の流れが重なり、セクター全体の売り圧力を受けた形となった。
  • 古河電気工業 (5801): -11.74% — 米ハイテク株安を背景とした電線株への売りが本日も継続。2026年3月期第3四半期まで売上高・営業利益ともに増収増益基調にあり業績自体は好調だが、6月8日にも約1カ月ぶり安値を更新するなど需給悪化が止まらず、続落した。

為替・金利動向

6月10日のドル円レートは株探の指標データでは未確定。日本10年国債利回りは直近で2.71〜2.72%付近の水準で推移しており、日銀の追加利上げ観測を映した高水準が続いている。中東情勢の緊迫化に加え、米5月CPI発表前の様子見ムードからリスク回避の円買いが意識されやすい局面だった。米国とイランの停戦合意への期待から原油先物価格は急落基調にあり、エネルギーコスト低下への期待がNYダウを下支えする一方、ナスダック100はインフレ警戒からハイテク・半導体への売りが優勢となり前日比1.12%安で引けていた(6月9日NY市場)。

今晩の米国市場の注目点

最大の焦点は日本時間21時30分(米東部時間8時30分)に発表される米5月消費者物価指数(CPI)。前年同月比・コア前年同月比・前月比の各数値が市場予想を上回れば、米利上げ観測が再燃しリスク資産全般への売り圧力が強まる可能性がある。翌週6月17日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表が予定されており、本日のCPI結果が利上げ見通しに直接影響する。また日本時間27時には5月米月次財政収支の発表もある。米国とイランの停戦合意への期待から原油先物が急落しており、エネルギー株への影響や原油安がインフレ鈍化につながるかどうかも注目点。ナスダック100はハイテク・半導体への売りが続いており、CPI結果次第でボラティリティが高まる展開に注意が必要。