7日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、前日比1480円73銭安の6万8256円96銭で取引を終えた。TOPIXも同0.97%安の4062.26、グロース250指数も同1.76%安の730.63と、主要3指数がそろって下落した。下落の主因は、この日発表された韓国サムスン電子の2026年4〜6月期決算にある。サムスン電子の同期営業利益は前年同期比19倍の89兆4000億ウォン(約9兆円)、売上高は2倍の171兆ウォンと、いずれも四半期ベースで過去最高を更新し、アナリスト予想も上回る内容だった。しかし好決算を受けて材料出尽くし感からの利益確定売りが優勢となり、サムスン電子株は韓国市場で一時8%を超える急落となりサーキットブレーカーが発動、SKハイニックスも売られた。この韓国株安が波及する形で、東京市場でもキオクシアが一時11%超安となったほか、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体製造装置株、村田製作所や太陽誘電など電子部品株、フジクラなど電線株の一角が軟調となり、指数を押し下げた。背景として、モルガン・スタンレーが直近のリポートでフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が高値から約12%下落したと指摘し、AI関連投資サイクルの構造的な転換への警戒感を示したことも、世界的な半導体株売りの心理的な重しとなった。
日経平均反落、サムスン急落で半導体株安波及
7日の東京株式市場は3指数そろって続落。日経平均は前日比1480円73銭安の68256円96銭(-2.12%)、TOPIXは4062.26(-0.97%)、グロース250は730.63(-1.76%)で取引を終えた。韓国サムスン電子が好決算にもかかわらず株価急落となり、半導体株安が国内の半導体関連・電子部品株にも波及したことが主因。
市場概況
セクター動向
半導体関連・半導体製造装置・電子部品セクターが総じて軟調だった。プライム市場の値下がり上位には、シリコンウエハー大手のSUMCO(3436、-11.62%)、セラミックコンデンサー基板大手のMARUWA(5344、-12.74%)、半導体製造装置向け精密加工のマルマエ(6264、-12.44%)が並び、韓国発の半導体株安と歩調を合わせて大きく売られた。半導体関連以外でも、電解コンデンサー大手の日本ケミコン(6997、-15.34%)が値下がり率トップとなるなど、個別の業績材料を抱える銘柄の下げも目立った。一方、飲料のサッポロ(2501、+7.91%)、リユース事業のブックオフグループホールディングス(9278、+7.39%)、システム開発のテラスカイ(3915、+6.62%)、眼鏡小売のJINSHD(3046、+5.79%)など、決算や事業提携など個別材料を手掛かりに買われた銘柄もあり、指数全体が下落する中でも物色は個別株の業績・材料次第で明暗が分かれた。
注目銘柄
- 日ケミコン (6997): -15.34% — 通期営業利益の下方修正と上期計画の下振れが伝わり、業績懸念から売りが加速した。電解コンデンサー事業は原材料高が利益を圧迫しており、収益改善の遅れが嫌気された。
- SUMCO (3436): -11.62% — シリコンウエハー大手として半導体市況に連動しやすく、韓国サムスン電子の株価急落とそれに伴う世界的な半導体株売りが波及。国内ではキオクシアなど半導体関連株が軒並み売られる中、値幅を伴う下落となった。
- MARUWA (5344): -12.74% — セラミックコンデンサー基板を主力とする電子部品大手。2027年3月期の営業利益予想は前期比19%増としたものの市場コンセンサスを下回ったと受け止められ、決算内容の割に反応が乏しく失望売りが優勢となった。
- サッポロ (2501): +7.91% — カールスバーグのアジア事業に約1029億円を出資すると報じられ、海外事業拡大への期待から買いを集めた。直近四半期は事業利益が黒字転換するなど収益改善も続いており、好材料視された。
- ブックオフG (9278): +7.39% — 直近の四半期決算で売上高・経常利益とも増収増益となり、国内ブックオフ事業やプレミアムサービス事業、海外事業が好調に推移。通期業績予想の上方修正や増配方針も好感され、値上がり上位に買われた。
為替・金利動向
外国為替市場では、前日6日のドル円は1ドル=162円10銭前後で終値を付け、約40年ぶりの高値圏で推移している。7日早朝の見通しでも161円30銭〜162円90銭のレンジが想定され、この日実施予定の米30年債入札が不調となれば長期金利上昇を通じて円売り圧力が強まり、40年ぶり高値の更新も意識される状況だった。一方で、財務省関係者が予告なしの「不意打ち介入」に言及するなど円安けん制のトーンを強めており、162円台後半では介入警戒感から神経質な値動きとなりやすい地合いが続いている。国内の長期金利については、7月に入り新発10年国債利回りが1996年10月以来の水準に接近する場面があり、財政拡大観測や長期国債需給への懸念を背景に金利上昇圧力がかかりやすい状況が続いている。
今晩の米国市場の注目点
前日6日の米国株式市場ではダウ平均が155ドル高、ナスダック総合が288ポイント高と続伸し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も2%を超える上昇を見せていた。もっとも、モルガン・スタンレーがSOX指数の直近高値からの下落率を約12%と指摘し、AI関連投資サイクルの構造転換への警戒を示したことを受け、この日の米国市場では半導体・AI関連株の値動きが落ち着きを取り戻すかが焦点となる。特にサムスン電子の好決算にもかかわらず株価が急落した「材料出尽くし」的な反応が米半導体株にも波及するかが注目される。また、SKハイニックスが7月10日に米ナスダック市場へ上場し、約43兆ウォンを調達する見込みであることも、AI向け半導体需要の先行き指標として市場の関心を集めそうだ。
