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米国市場7/11 08:31 JST 時点のデータ

米国株、メタ急伸で週間高値 モデルナは急落

7月10日の米国株式市場は3指数そろって上昇。メタ・プラットフォームズがAIクラウド新事業発表で急伸し週間で最大の上げ幅を記録。一方でモデルナはアナリスト格下げ等で急落し、VIXは低下してリスク選好が優勢だった。

S&P 500
7,575.39
+0.42%
NYダウ
52,637.01
+0.29%
NASDAQ
26,281.61
+0.29%
VIX
15.03
-5.11%

市場概況

2026年7月10日の米国株式市場は主要3指数がそろって上昇して取引を終えた。S&P500は前日比0.42%高の7575.39、NASDAQ総合は同0.29%高の26281.61、ダウ工業株30種平均は149.60ドル(0.29%)高の52637.01で引けた。恐怖指数のVIXは5.11%低下し15.03となり、市場のリスク選好姿勢が強まったことを示した。相場を牽引したのはハイテク大型株で、メタ・プラットフォームズが約6%急伸したほか、エヌビディアも約4%上昇。この日はSKハイニックスがニューヨーク証券取引所に新規上場し、260億ドル規模という記録的な資金調達となったIPOで初日に13%急騰したことも市場の話題となった。週間ベースではS&P500が上昇し、メタは2024年初め以来最大となる週間約15%の上昇を記録した。

セクター動向

セクター別では通信サービスと金融が上昇を主導し、メタ・プラットフォームズの急伸を受けた通信サービスセクターや、金利環境を追い風とした金融株が指数を押し上げた。一方で資本財・サービスセクターとヘルスケアセクターは軟調に推移した。特にヘルスケアではモデルナが11%超下落したのを筆頭に、ImmunityBioやサレプタ・セラピューティクスなど複数のバイオテック株が急落する「バイオテック株の総崩れ」が観測され、6月の急騰local局面からの利益確定売りとアナリストの弱気コメントが重荷となった。ソフトウェア株もOktaの急落が示すように軟調な地合いが目立った。

注目銘柄

  • Vodafone Group (VOD): +12.54% — フランスの通信起業家グザビエ・ニエル氏がボーダフォンの発行済株式16.2%(約59億ドル相当)をアラブ首長国連邦の通信会社e&(エミレーツ・テレコミュニケーションズ)から取得すると発表。1株1.105ポンド、直前終値に対し約13%のプレミアムでの取得となり、欧州通信業界の著名投資家による大型出資として市場に評価された。
  • Meta Platforms (META): +6.00% — AIコンピュートを外部企業に提供する新事業「Meta Compute」の設立を発表し、AWSやマイクロソフト・アズール、グーグルクラウドと並ぶクラウド事業者としての再評価が進んだ。自社開発AIチップ「Iris」の量産を9月に開始し、来年には14ギガワット規模の計算能力を確保する計画も好感された。ウルフ・リサーチはクラウド・コンピュート事業がEPSを押し上げると指摘している。
  • Moderna (MRNA): -10.83% — JPモルガンが「売り」推奨を再表明したほか、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチン「mRESVIA」を巡り欧州6カ国と最大2400万回分の供給契約を結んだものの最低購入数量の保証がない内容だったことが失望売りを誘った。6月に約48%急騰した反動による利益確定売りも重なった。
  • Arrowhead Pharmaceuticals (ARWR): -9.04% — アナリストによる「売り」格付けの発表に加え、10億ドル規模の株式売り出し登録(シェルフ登録)による希薄化懸念が投資家心理を悪化させた。直近1年間の大幅な株価上昇を受けた経営陣によるインサイダー売却も売り材料視された。
  • Okta (OKTA): -6.86% — 出来高を伴う急落となり、GF Valueベースで割高感が指摘される中でのバリュエーション調整との見方が中心。年初来で約20%下落しているソフトウェアセクター全体の軟調地合いも重荷となった。

為替・金利動向

為替市場ではドル高・円安が継続し、ドル円は1ドル=162円近辺と40年ぶりの円安水準で高止まりした。米10年国債利回りは4.56%で取引を終えた。中東情勢を巡る米国とイランの緊張再燃を背景とした原油価格上昇が世界的にインフレ懸念と金利上昇圧力を意識させており、日本の10年国債利回りも約2.88%とほぼ30年ぶりの高水準で推移した。

今後の注目点

来週(7月13日週)は主要経済指標と決算発表が相次ぐ。7月14日には6月の消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、シティグループ、ゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカなど主要銀行の決算が集中する。7月15日には卸売物価指数(PPI)に加えモルガン・スタンレーやジョンソン・エンド・ジョンソンなどが決算を発表。7月16日には小売売上高、新規失業保険申請件数のほか、ネットフリックスやユナイテッドヘルス・グループの決算も予定されており、インフレ動向と金融・ヘルスケアセクターの業績見通しが焦点となる。