2026年8月4日の米国株式市場は主要3指数がそろって大幅高となった。S&P500は前日比1.79%高の7736.52で最高値を更新し、ダウ平均は907ドル高(前日比1.71%高)の54085.88、ナスダック総合は2.59%高の26584.99でそれぞれ取引を終えた。好調な企業決算の発表が相次いだことに加え、米国とイランがホルムズ海峡の再開に向けて協議を進めているとの観測から原油価格が下落し、地政学リスクへの懸念が後退したことが投資家心理を支えた。恐怖指数(VIX)は前日比4.04%低下し16.50となり、リスク回避姿勢が和らいだことを示した。
S&P・ダウ最高値更新、決算相次ぎ大幅高
2026年8月4日の米国株は決算好調と中東情勢緩和を背景に主要3指数が大幅高。S&P500とダウは最高値を更新し、ナスダックも+2.59%。VIXは16.5に低下しリスク選好が強まった。決算を受けた個別銘柄の値動きが激しい1日となった。
市場概況
セクター動向
決算発表を受けてハイテク株が上昇をけん引し、テクノロジーセクターは+4.20%高となったほか、資本財(インダストリアル)セクターも+3.42%高と大きく上昇した。建設機械大手のキャタピラーは四半期として過去最高の売上高を計上し株価は+5.60%高となった。一方で原油安の影響を受けやすいエネルギーセクターや、金利・需給環境への警戒が強まった公益事業(ユーティリティ)セクターは相対的に軟調で、この日の値下がり銘柄はエネルギー・インフラ関連が目立った。
注目銘柄
- Palantir Technologies (PLTR): +29.63% — 第2四半期の調整後EPSが0.41ドルと市場予想0.35ドルを上回り、売上高も19.4億ドル(予想18億ドル)で前年比93%増の大幅増収。米国商業部門の売上高は前年比149%増と急拡大し、通期売上高見通しを従来の76.5億〜76.6億ドルから81.6億ドルに引き上げたことが好感された。
- Wayfair (W): +29.97% — 第2四半期の調整後EPSが0.95ドルで市場予想0.90ドルを上回り、売上高も35.2億ドル(予想34.7億ドル)を上回る増収。主力の米国事業の売上高が前年比8.7%増の31億ドルと2020年以来の高い伸びを記録したほか、浮動株の18%が空売りされていたことによるショートスクイーズも株価急伸を増幅、バンク・オブ・アメリカやUBS、JPモルガンが目標株価を引き上げた。
- Zebra Technologies (ZBRA): +26.47% — 第2四半期の調整後EPSが6.35ドルと市場予想4.36ドルを大幅に上回り、売上高も前年比20.4%増の15.6億ドル(有機成長率9.2%)。自社の強気ガイダンスの上限をも41%上回る結果となり、通期見通しを13%上方修正したことで、ウルフ・リサーチ(目標株価317ドル)やシティ(同306ドル)などが目標株価を引き上げた。
- Aptiv (APTV): -16.62% — 第2四半期決算自体は市場予想を上回ったものの、電気配電システム(EDS)事業のスピンオフ後の第3四半期EPS見通しを1.25〜1.35ドル(市場予想1.61ドル)、通期EPS見通しを5.60〜5.80ドルへ下方修正するなど、想定を下回る先行きガイダンスが嫌気され株価が急落した。
- NRG Energy (NRG): -15.48% — 第2四半期は売上高が市場予想を11%上回ったものの、EPSは市場予想未達。通期調整後EPS見通しを7.90〜9.90ドル(市場予想9.23ドル)に据え置いたことがガイダンス下振れと受け止められ、株価は52週安値を更新した。原油安を受けたエネルギーセクター全体の軟調地合いも重荷となった。
為替・金利動向
外国為替市場では、アジア時間に日米当局による協調介入とみられる大規模な円買い・ドル売りが観測され、ドル円は一時155.22円まで急落した。介入一巡後はドル買い戻しが優勢となり、NY時間終盤にかけて157.22円まで値を戻す乱高下の展開となった(想定レンジ155.20〜158.20円)。米10年国債利回りは前日比0.04ポイント低下の4.64%で、米連邦準備制度の金融政策見通しを巡る不透明感の中で低下した。ドルインデックスは99.92(前日比-0.02%)とほぼ横ばいで推移した。
今後の注目点
決算発表シーズンが本格化する中、Applied Optoelectronicsは8月6日に決算発表を予定しており、中国製データセンター向け光トランシーバーの輸入禁止案を巡る規制動向とあわせて注目される。中東情勢についてはホルムズ海峡再開に向けた米国とイランの協議の進展が引き続き市場の焦点となるほか、為替市場では為替介入への警戒感がくすぶっており、追加介入の有無や日米当局者の発言が注目される。金利面では次回FOMCに向けた金融政策見通しも引き続き material な材料となる見込み。
