12日の東京株式市場で日経平均株価は前日比553.84円高の67,524.06円と続伸して取引を終えた。前引けは69.96円高の67,060.18円、後場に入ると上げ幅を拡大し一時500円超高となる場面もあった。TOPIXは前日比0.94%高の4,139.0、新興市場指数のグロース250は1.15%高の745.68で引けた。売買代金上位にはキオクシア、フジクラ、太陽誘電など半導体・電子部品関連が並び、値がさ株の一角が指数を押し上げた。この日は米7月消費者物価指数(CPI)の発表を控えていたこともあり方向感を探る展開ながら、決算発表を材料にした個別物色が活発だった。
日経平均続伸、決算好悪材料で明暗鮮明に
12日の東京株式市場で日経平均は前日比553円高の67524.06円と続伸し、TOPIX・グロース250も上昇。米CPI発表を控え様子見ムードの中、好決算銘柄への物色が優勢だった一方、サンリオや楽天グループなど市場予想を下回った決算銘柄は大幅安となり、個別材料による明暗が鮮明となった。
市場概況
セクター動向
個別決算を手掛かりにした物色が中心となり、セクター間で明暗が分かれた。ITサービス・情報通信セクターではソリトンシステムズやシステムサポートなど好決算銘柄への買いが目立ち、法務テック関連の弁護士ドットコムも大幅高となった。化学・電子部品関連では、生成AI・データセンター向け半導体パッケージ基板需要の拡大を材料にメックが業績予想を上方修正したものの、材料出尽くし感から売られる場面もあった。一方、通信セクターは楽天グループが物流事業の減損計上とモバイル事業の赤字継続を嫌気して急落し指数の重荷となったほか、小売・サービスセクターでもサンリオや松屋が決算内容を巡る失望売りに押され軟調だった。
注目銘柄
- シナネンHD (8132): +15.81% — 8月10日に自己株式取得(上限10万株・5億円、取得期間8月12日〜2027年1月31日)と6万7700株の消却(8月31日予定)を発表し、株主還元強化を好感した買いが集中した。
- ソリトンシステムズ (3040): +11.33% — ITセキュリティ事業が牽引し2026年12月期1Qは営業利益が前年同期比53.2%増の9.08億円と大幅増益。サイバーセキュリティ関連テーマとしての物色も追い風となった。
- ミルボン (4919): +9.84% — 8月10日発表の2026年12月期中間決算で海外売上が24.7%増と牽引し中間純利益は前年同期比476.5%増、通期業績予想も上方修正され、好決算を好感した買いが集中した。
- 弁護士COM (6027): +9.23% — 8月12日発表の2026年4-6月期(1Q)決算で経常利益が前年同期比36%増益となり、クラウドサイン事業の伸びを支えに好業績を好感した買いが優勢となった。
- サンリオ (8136): -18.12% — 8月10日発表の1Q(4-6月期)決算は増収増益・売上/営業利益とも4-6月期として過去最高を記録したが、営業利益224億円が市場予想(約232億円)に届かず、期待先行の反動から大幅な利益確定売りが膨らんだ。
- ツバキ・ナカシマ (6464): -15.00% — 中間決算で営業利益は固定資産売却益もあり前年同期比66.7%増となったが最終損益は1億円の損失にとどまり、通期黒字化見通しにもかかわらず中間赤字を嫌気した売りが優勢となった。
- メック (4971): -14.37% — 8月10日発表の中間決算で生成AI・データセンター向け半導体パッケージ基板需要の拡大を背景に業績予想を上方修正したが、好材料は事前に織り込まれていたとの見方から材料出尽くし感による利益確定売りが加速した。
- 楽天グループ (4755): -13.77% — 8月12日発表の2026年4-6月期(2Q)決算で営業利益が約200億円と市場予想(344億円)を大幅に下回り、物流事業で約1700億円の減損計上、モバイル事業も440億円の赤字継続が嫌気され急落した。
- 松屋 (8237): -9.89% — 7月14日発表の1Q決算で純利益は56%増となったが、好材料出尽くし感から決算発表後は株価軟調が続いており、この日も利益確定売りが継続した。
為替・金利動向
ドル円相場は12日午後1時時点で1ドル=159円42銭前後、日本時間6時時点では159円28銭前後と、前日水準に近い狭いレンジでの推移となった。アジア時間帯はドル売りと円売りが相殺し合う形で159円30銭を挟んだもみ合いとなり、日本時間夜に発表される米7月消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの様子見ムードが広がった。
今晩の米国市場の注目点
日本時間12日夜(米東部時間午前8時30分)には米7月消費者物価指数(CPI)が発表される。市場ではヘッドラインCPIが前月比+0.1%(6月は-0.4%)、前年比+3.4%への鈍化が予想されており、株式・為替・債券市場に幅広く影響を与える可能性がある。FRBが年内に0.25%幅の利下げを2回以上実施する確率は市場予想で約86%とされており、CPI結果次第で利下げ観測が一段と強まるかが焦点となる。
