6月4日の東京株式市場は売り優勢の展開となり、日経平均株価は前日比931円安(-1.36%)の67,470円69銭で取引を終えた。前日6月3日には東エレクやアドテストなど半導体関連株が牽引し、日経平均が初めて68,000円台に乗せて終値68,402円の史上最高値を更新したが、その翌日は利益確定売りが優勢となった。前日の米株式市場では中東情勢の不透明感を背景に主要指数が下落し、半導体大手ブロードコムの決算を巡る警戒感も加わった。東京市場では寄り付きから売りが先行し、下げ幅は一時1,400円超に拡大する場面があった。TOPIXは-1.11%の3,951.85で終了。グロース250は-2.65%の743.77と、プライム市場を上回る下落率となった。
日経平均、最高値翌日に米株安受け大幅反落
6月4日の東京株式市場で日経平均株価は前日比931円安(-1.36%)の67,470円69銭で反落。前日6月3日に68,402円の史上最高値を更新した反動に加え、米株式市場での中東情勢の不透明感や半導体大手ブロードコム決算への警戒感が売り材料となった。グロース250も-2.65%と大幅安。量子コンピューター関連のテラスカイや精密化学品の関電化が急騰するなど個別材料株は物色された。
市場概況
セクター動向
前日の上昇を主導した半導体・AI関連セクターが本日は利益確定売りに押され、東エレクやアドテストなど半導体製造装置株が軟調に推移した。AI関連銘柄の代表格であるソフトバンクグループが11%超の大幅安となり、相場全体の重荷となった。電子部品セクターも引き続き市場全体の売りに巻き込まれた。一方、量子コンピューター・素材DX関連はグループ会社Quemixが大手自動車・部品メーカーとの量子アルゴリズム共同開発成果を発表したテラスカイが急騰するなど、個別材料株への物色は続いた。精密化学品(半導体向けフッ化物等)の関東電化工業も好決算と強気の来期見通しを背景に大幅高。新興市場(グロース250)は全体相場の下落に加え中小型グロース株の換金売りも重なり、プライムを上回る下落率となった。
注目銘柄
- 関電化 (4047): +18.89% — 2026年3月期決算で経常利益が前期比47.1%増の66億円を達成し、2027年3月期は売上高950億円・経常利益100億円という大幅増益計画を発表。半導体製造に不可欠なフッ化物ガス等の精密化学品需要の拡大が期待され、買いが集中した。
- テラスカイ (3915): +15.02% — グループの量子コンピューターソフト企業Quemixが、ホンダ系研究機関との共同研究で材料計算のコア技術である密度汎関数理論(DFT)計算を量子コンピューター上で指数関数的に加速する世界初の量子アルゴリズム開発に成功したと発表。トヨタ・デンソーとの共同研究成果の発表も重なり、量子コンピューター×素材DX関連として強い買いが入った。
- FIG (4392): -16.33% — 値下がり率首位。2026年12月期第1四半期はIoT/Payment事業好調で売上高+12.7%、営業利益+55.0%と大幅増益だったが、全体相場の急落局面で高値警戒感からの換金売りと需給悪化が重なり急落したとみられる。
- 堺化学 (4078): -12.69% — 2026年3月期通期決算で親会社帰属純利益が固定資産の減損計上により前期比45.1%減と大幅減益となったことが引き続き嫌気された。酸化チタン・化粧品材料事業の低迷継続に加え、本日の全体相場急落が売りを加速させた。
- SBG (9984): -11.28% — 6月2日にOpenAI上場観測報道やアーム株高を手掛かりに上場来高値9,074円を更新したが、その後急速に反落。信用買い残が約2,672万株と高水準にある中、短期勢の手じまい売りが集中した。前日の米国株下落および中東情勢の不透明感も売り材料となり、AI関連主力株として下げを主導した。
為替・金利動向
6月4日のアジア為替市場では、米国務省がイスラエルとレバノンによる停戦協定の完全な履行・実施への合意を発表したことで地政学リスクが後退し、ドル売りが進行。ドル円は159円83銭近辺まで下落した。前日6月3日のニューヨーク市場では、米5月ADP雇用統計やISM非製造業景況指数が市場予想を上回り、地政学リスク関連の報道も重なってドル買いが進み、ドル円はNY終盤に160円09銭台まで上昇していた経緯がある。翌6月5日(日本時間21時30分)には5月米雇用統計の発表が予定されており、前日となる本日はそのポジション調整の動きが中心となった。
今晩の米国市場の注目点
翌6月5日(日本時間21時30分)に発表される5月米雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率)が最大の焦点であり、本日の米国市場はその前哨戦として事前ポジション調整が中心となる見通し。前日の米5月ADP雇用統計やISM非製造業景況指数が予想を上回っており、雇用統計でも底堅い結果が確認されればFRBの利下げ慎重姿勢が維持されるとの観測からドル高・長期金利上昇につながる可能性があり、日本株にとっても翌営業日の相場動向に影響を与えうる。また、中東情勢の進展や前日に決算を控えていた半導体関連株の株価動向も引き続き注視される。
