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米国市場6/4 07:04 JST 時点のデータ

S&P500続落、金利反発で売り広がりOKLO急落

2026年6月3日の米国株式市場は主要3指数がそろって下落。S&P500は0.74%安の7,553.68、ダウ平均は1.21%安の50,687.07、ナスダックは0.89%安の26,853.98で引けた。米10年国債利回りの反発がテクノロジー・金融セクターを圧迫し、VIXは1.84%上昇。一方SNDKはAIメモリ需要好調で大幅高、OKLOはCEO等によるインサイダー売却を受けて急落した。引け後にブロードコムとクラウドストライクが決算発表。

S&P 500
7,553.68
-0.74%
NYダウ
50,687.07
-1.21%
NASDAQ
26,853.98
-0.89%
VIX
16.06
+1.84%

市場概況

2026年6月3日の米国株式市場は主要3指数がそろって下落した。S&P500は前日比0.74%安の7,553.68、ダウ平均工業株30種は1.21%安の50,687.07、ナスダック総合指数は0.89%安の26,853.98で引けた。恐怖指数(VIX)は1.84%上昇して16.06となった。米10年国債利回りが約4.45%付近へ反発したことが株式市場全体の重石となり、テクノロジー・通信・金融・一般消費財セクターを中心に売りが広がった。S&P500構成銘柄のうち値上がりは242銘柄、値下がりは262銘柄と下落銘柄数が上回った。引け後には半導体大手ブロードコム(AVGO)とサイバーセキュリティのクラウドストライク(CRWD)が四半期決算を発表予定であり、市場参加者の注目が集まった。クラウドストライクはQ1 ARRが前年比32%増の2億5,600万ドルと過去最高を更新しEPSも予想を25%上回る好決算を発表、4対1の株式分割も併せて発表した。ブロードコムもAI半導体収益の加速を背景に記録的な売上高とフリーキャッシュフローを達成した。

セクター動向

エネルギー・資源セクターはテキサス・パシフィック・ランド(TPL)の急騰が象徴するように堅調に推移した。データセンターや先端製造施設向けのエネルギー需要を見据えた買いが集まり、エネルギーセクターは市場全体が下落する中でも相対的に底堅かった。半導体・メモリセクターはAI需要を背景にSanDisk(SNDK)が大幅高となり、Melius Researchによるアップサイド継続との見方が買いを後押しした。ヘルスケアセクターはモデルナ(MRNA)やマドリガル・ファーマシューティカルズ(MDGL)が上昇した一方、全体では軟調に推移した。テクノロジー・通信セクターは国債利回り上昇の影響を受けて売りが優勢となった。原子力・クリーンエネルギーセクターはOklo(OKLO)やCerebras Systems(CBRS)などのAI電力・次世代エネルギー関連銘柄が急落し、インサイダー売却や需給悪化が重なった。暗号資産・フィンテックセクターではCircle Internet Group(CRCL)が大幅安となり、金利感応度の高いビジネスモデルが逆風となった。

注目銘柄

  • テキサス・パシフィック・ランド (TPL): +9.69% — KeyBancが目標株価を350ドルから639ドルへ大幅引き上げ(Overweight継続)したことが直接の上昇材料。テキサス西部で進める大規模電力発電・ハイパースケールデータセンタープロジェクトの交渉進展も好感され、2026年Q1売上高は前年同期比20.8%増の2億3,680万ドルと過去最高を更新した実績が株価上昇のファンダメンタルズ的裏付けとなった。
  • サンディスク (SNDK): +6.95% — 2026年第3四半期(会計年度)の売上高が59億5,000万ドルと市場予想を大幅に上回り、AI向けデータセンター需要に牽引されたNAND型フラッシュメモリ出荷急増が背景。AIインフラ投資家向けの多年間供給契約(New Business Model契約)を複数締結し、メモリ事業の収益安定性が見直された。Melius ResearchがAI・メモリ需要の強さを踏まえ推定値と目標株価を引き上げた。
  • モデルナ (MRNA): +7.49% — FDAがmRNA型インフルエンザワクチン(mRNA-1010)の審査受理を決定しており、PDUFA目標日の2026年8月5日が近づく中で審査通過期待が高まっている。6月1日のASCO年次総会でがんパイプラインのデータが発表されたことも材料視された。2026年Q1売上高は前年同期比260%増と大幅成長を達成した業績回復基調も株価上昇を支えた。
  • Oklo (OKLO): -11.24% — 共同創業者兼CEOのJacob DeWitteと、COO兼配偶者Caroline Cochranが2026年6月1日に合計20万株のClass A普通株式をインサイダー売却(売却価格64.99〜70.45ドル、事前設定の10b5-1プランに基づく)したと開示し、経営陣の大規模売却が投資家心理を冷やした。年初来の株価は約14%下落しており、SMR(小型モジュール炉)プロジェクトの具体的進捗を示す新情報が乏しいことも重荷となっている。
  • オーロラ・イノベーション (AUR): -9.97% — 取締役のReid Hoffmanが約120万株(約870万ドル相当)のインサイダー売却を実施したことが開示され、需給悪化懸念が急速に広がった。また自動運転安全性に関する懸念が改めて浮上したとの報道も下落を加速させた。売上高に対してキャッシュバーンが大きいスペキュラティブな成長株として、インサイダー売却には特に敏感な市場環境が続いている。

為替・金利動向

米10年国債利回りは約4.45%付近で推移し、前日比で上昇(反発)した。利回り上昇が株式市場への売り圧力となり、特に金利感応度の高いテクノロジー・金融セクターへの逆風となった。ドル円相場は160円の大台に接近しており、円安ドル高基調が継続している。円安は日米金利差の拡大を背景としており、日本の10年国債利回りが約2.69%付近で推移する一方、米国との格差が約1.76ポイント存在している。ドルインデックスは底堅く推移しており、FRBの利下げ観測後退がドルを下支えした。

今後の注目点

引け後に決算を発表したブロードコム(AVGO)とクラウドストライク(CRWD)の株価反応が6月4日の米市場の方向感を左右するとみられる。クラウドストライクは4対1の株式分割(基準日:2026年6月25日)を発表しており、個人投資家の需要拡大も期待される。規制・薬事面では、モデルナのmRNAインフルエンザワクチンのPDUFA目標日(2026年8月5日)に向けたFDAの審査進捗が注目される。マクロ面では米国の対外関税政策の動向が引き続き市場のリスク要因として意識されており、16カ国への10%関税および多数の国への12.5%輸入関税を巡るトランプ政権の方針に関する新たな発表があれば相場を揺るがす可能性がある。米10年国債利回りの方向性と、FRBの次回利下げ時期に関する市場の見通しも注目点となる。