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日本市場6/12 17:55 JST 時点のデータ

米・イラン停戦期待とSpaceX上場で半導体・非鉄急騰

トランプ米大統領が6月11日にイランとの戦闘終結合意を宣言。これを受けた米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の急伸と、史上最大規模となるSpaceX(SPCX)のNasdaq上場($750億調達・時価総額1.77兆ドル)への期待が重なり、東京市場でAI・半導体関連株を中心に幅広い買いが集中した。日経平均は前日比1,802円高(+2.81%)の66,020円で大引け。非鉄金属も銅価格の記録的高値を背景に急騰した。

日経225
66,020.04
+2.81%
TOPIX
3,881.96
+1.35%
グロース250
724.49
+0.21%

市場概況

6月12日(金)の東京株式市場は大幅高となり、日経平均株価は前日比1,802円77銭高(+2.81%)の66,020円04銭で大引けとなった。TOPIXは+1.35%の3,881.96、グロース250指数は+0.21%の724.49と小型成長株の上昇は限定的だった。

主な上昇要因は2つ。第一に、トランプ米大統領が6月11日(現地時間)に「イランとの戦闘終結合意が数日以内に最終決定する」と表明したことで前日の米国株市場でSOXが急伸し、その流れが東京市場に波及した。東京エレクトロン、アドバンテスト、キオクシア、ソフトバンクグループの4銘柄だけで日経平均を約1,200円押し上げた。第二に、SpaceXが同日Nasdaqに上場(IPO価格1株135ドル・調達額750億ドルと史上最大規模)したことへの期待が宇宙・AI関連株へのセンチメントを高めた。韓国KOSPIを含むアジア株式市場も総じて上昇し、地合いを下支えした。なお本日は6月限・株価指数先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出日であり、朝方の値動きは荒れやすい局面だった。

セクター動向

半導体関連(精密部品・製造装置・検査装置)セクターが本日の上昇を主導した。米SOX急伸の波及効果に個別決算好調・アナリスト評価改善が重なり、精密加工部品のマルマエ(+20.89%)、HBM向けプローブカードの日本マイクロニクス(+18.40%)、ダイシング・研削装置のディスコ(+14.09%)がそろって急騰した。

非鉄金属セクターも際立った強さを示した。ロンドン金属取引所(LME)の銅先物が1トン14,040ドル超と記録的な高値圏で推移するなか、AIデータセンター向け電力インフラ整備に伴う銅需要拡大の思惑が追い風となり、三井金属(+17.60%)・住友金属鉱山(+11.67%)が急騰した。

一方、中小型デジタルマーケティング株やEV関連株は業績悪化懸念から売りが優勢で、グロース250の上昇率が+0.21%にとどまった大型株との格差が際立った。

注目銘柄

  • マルマエ (6264): +20.89% — 半導体向け精密部品メーカー。SOX急伸による半導体セクター全体の地合い好転に加え、2026年3月期中間決算で半導体需要の急回復を反映した好業績(売上高87.1億円・営業利益15.68億円)と業績予想の上方修正・増配を発表済みで、これらが改めて評価される形で出来高を急増させながら急騰した。
  • 日本マイクロニクス (6871): +18.40% — HBM(高帯域幅メモリ)向けプローブカードの旺盛な需要を背景に2026年3月期売上高209.45億円(前年同期比+48.3%)・営業利益56.47億円(同+97.6%)の大幅増収増益を達成。前日6月11日に米系大手証券が強気継続で目標株価を19,000円に引き上げており、このアナリスト評価が本日急騰の直接材料となった。
  • 三井金属 (5706): +17.60% — AIサーバー向け高機能銅箔(VSP・マイクロシン)の好調を背景に2026年3月期営業利益予想を780億円から1,170億円へ大幅上方修正。銅価格の歴史的高値圏と「AI半導体素材株」としての再評価が重なり、見直し買いが集中した。
  • マクビープラネット (7095): -15.82% — デジタルマーケティング企業。2027年1月期の営業利益が前期比18%減になる見通しを発表(前期2026年1月期も前年比29%減)。2期連続の大幅減益見込みが嫌気され、売り気配から始まり大幅安となった。メディアコスト上昇や主要顧客の広告出稿変化が業績悪化要因として挙げられている。
  • ダブル・スコープ (6619): -10.78% — リチウムイオン電池向けセパレーターメーカー。EV需要低迷が直撃し、2026年1月期は売上高が前期比88.3%減の36.3億円、営業損失49.19億円に拡大するなど財務状況が悪化。EVセクター全体の需要回復の遅れを映した売りが継続し、本日も大幅安となった。

為替・金利動向

為替市場ではドル円が円高方向に推移し、159円台後半での取引が確認された。トランプ米大統領によるイラン停戦合意発表を受け「有事のドル買い」が解消され、リスクオフ後退で円が買い戻される展開となった。なお株探提供の本日のUSD/JPYデータは取得できていない。

日本国債市場では先物(中心限月6月物)が前日比35銭高の129円05銭で寄り付き続伸した。米・イラン和解発表を受けた米原油先物の大幅下落により米インフレ再燃懸念が後退し、前日の米長期金利が低下(債券価格上昇)した流れが日本国債市場にも波及した。

今晩の米国市場の注目点

最大の注目イベントは史上最大規模のIPOとなるSpaceX(ティッカー: SPCX)のNasdaq初値形成だ。IPO価格は1株135ドル・調達額750億ドル・時価総額1.77兆ドルで、サウジアラムコの2019年上場(約294億ドル調達)を大幅に超える記録的な規模。イーロン・マスク氏は82%以上の議決権を保持し、2026年2月にxAIと合併済み。初日の取引動向がAI・宇宙・テクノロジー関連株全体のセンチメントを大きく左右する可能性がある。

経済指標面では、日本時間21時30分頃に米労働省が2026年5月分のCPI(消費者物価指数)を発表する予定。米・イラン停戦合意を背景にエネルギー価格が下落しており、インフレ鈍化が確認されるかどうかが焦点となる。市場予想を下回れば利下げ期待が高まりドル安・株高圧力となり、上回ればFRBのタカ派姿勢継続への懸念からハイテク株の重しになる可能性がある。