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米国市場7/24 07:01 JST 時点のデータ

テスラ急落・中東緊張で米株全面安

2026年7月23日の米国株式市場はテスラの決算失望とホルムズ・紅海情勢の悪化による原油高を嫌気し全面安。S&P500は-1.21%、ナスダックは-2.15%と大幅下落し、VIXは18.7へ急上昇した。ロッキード・マーチンなど好決算の防衛・産業株は堅調だった。

S&P 500
7,408.30
-1.21%
NYダウ
51,711.65
-0.97%
NASDAQ
25,137.69
-2.15%
VIX
18.70
+12.38%

市場概況

2026年7月23日の米国株式市場は主要3指数が揃って大幅下落した。S&P500は前日比-1.21%の7408.30、NYダウは-0.97%の51711.65、ナスダック総合は-2.15%の25137.69で取引を終え、この日の下げ幅は約1カ月ぶりの大きさとなった。恐怖指数のVIXは+12.38%の18.70まで急上昇し、投資家心理の悪化を映した。下落の主因は二つ。一つはハイテク大型決算への失望で、テスラが決算を受けて2桁の急落となったほか、アルファベットも2026年の設備投資見通しを1950億〜2050億ドルへ上方修正したことでAI投資拡大への警戒感が強まり株価が下落、ナスダックの重荷となった。もう一つは中東情勢の緊迫化で、イエメンの親イラン武装組織フーシがサウジアラビア関連のタンカー2隻への攻撃を主張したと伝わり、原油価格が急騰、北海ブレントは1バレル100ドルを突破した。これによりインフレ懸念が再燃し、米長期金利がこの日年初来高水準まで上昇したことも株式市場の重荷となった。

セクター動向

半導体・ハイテクセクターはこの日の下落を主導した。STマイクロエレクトロニクスが第3四半期の売上高見通しが市場予想を下回ったことを嫌気して急落し、半導体株全般に波及した。自動車・消費財セクターではテスラが決算の大幅未達を受けて急落し、EV関連銘柄の重荷となった。一方、防衛・資本財セクターは対照的に堅調で、ロッキード・マーチンが決算とガイダンス引き上げを受けて2桁上昇したほか、United Rentalsやサーモフィッシャー・サイエンティフィックといった好決算銘柄が値上がり上位に入った。通信セクターではT-モバイルUSが決算自体は増益・増収だったものの契約者純増数の鈍化が嫌気され下落し、通信株の重しとなった。原油急騰を受けエネルギーセクターは相対的に底堅い動きだったとみられる。

注目銘柄

  • Medpace Holdings, Inc. (MEDP): +14.71% — 第2四半期決算で調整後EPS4.25ドル(市場予想3.99ドル)、売上高7.073億ドル(同6.897億ドル)と大幅に上振れ、通期売上高ガイダンスを28.05億〜28.85億ドルへ引き上げたことが好感された。
  • Lockheed Martin Corporation (LMT): +10.54% — 第2四半期決算でEPS7.94ドル(市場予想7.22ドル)、売上高200.6億ドル(前年比+10.5%)と大幅増益・増収を達成し、通期の売上・EPSガイダンスを引き上げ。受注残高は前年比+38.4%の2304億ドルに達し、地政学的緊張の高まりによる米欧の防衛費拡大とミサイル・防空システム需要の増加が追い風となった。
  • STMicroelectronics N.V. (STM): -18.67% — 第2四半期の売上高・EPSは市場予想を上回ったものの、第3四半期の売上高見通しが約37億ドルと市場予想(37.9億ドル)を下回ったことが嫌気され急落。データセンター向けAI関連売上見通しは引き上げたが、力強い決算を打ち消す形となった。
  • Tesla, Inc. (TSLA): -14.53% — 第2四半期の売上高は282.4億ドル(前年比+25.5%)と過去最高の納車台数を記録し予想を上回ったものの、ロボタクシーや人型ロボットなどAI関連投資の拡大でコストが膨らみ、調整後EPSは0.33ドルと市場予想0.54ドルを大幅に下回った。営業利益率は前年比2.7ポイント低下の1.4%、フリーキャッシュフローもマイナスとなり、複数のアナリストが目標株価を引き下げた。
  • T-Mobile US, Inc. (TMUS): -10.75% — 第2四半期はEPS2.99ドル(市場予想2.59ドル)と大幅増益を確保し通期フリーキャッシュフロー見通しも約186億ドルへ引き上げたが、契約者純増の柱であるポストペイド純増数が前年比13%減の27.7万件に鈍化したことが嫌気され、増益決算にもかかわらず株価は下落した。

為替・金利動向

ドル円は163.06円近辺で推移し前日比-0.05%とほぼ横ばいながら、円は約40年ぶりの安値圏にとどまった。米10年国債利回りはこの日年初来高水準まで上昇した後、4.66%(前日比-0.01ポイント)で終えた。中東の地政学リスクの高まりを背景に原油価格(北海ブレント)が1バレル100ドルを突破したことでインフレ懸念が強まり、長期金利の押し上げ要因となった。

今後の注目点

来週7月27日からの週は米国市場にとって重要イベントが集中する。経済指標ではJOLTS求人件数、ADP雇用統計、4-6月期GDP速報値、FOMC政策金利発表、PCEインフレ指標、雇用統計(失業率)が相次いで公表される予定。決算面ではウェイストマネジメント、ニューコアに続き、ビザ、プロクター・アンド・ギャンブル、ユナイテッドヘルス、ボーイング、ペイパルが発表を控えるほか、7月30日にはマイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、クアルコムなどの大型ハイテク決算が予定されており、AI投資への市場の評価が改めて焦点となる見通し。中東情勢の緊迫化を受けた原油価格の動向や、それに伴うインフレ・金利見通しへの影響も引き続き注視が必要となる。