29日の東京株式市場で日経平均株価は前日比930円73銭(1.49%)安の61434円19銭で取引を終え、続落した。終値としては5月20日以来、約2カ月ぶりの安値水準となった。前日に2500円超下落した反動から寄り付き後は自律反発狙いの買いが先行したが、この日は韓国市場でSKハイニックスの4〜6月期決算が市場予想に届かなかったことをきっかけにKOSPI指数がサーキットブレーカーを発動して急落し、これを受けて東京市場でも半導体関連株に売りが波及、後場にかけて下げ幅を広げた。一方でTOPIXは3974.03(前日比0.26%高)とプラス圏を維持し、値がさの半導体株安を値嵩ではない銘柄群の底堅さが相殺する展開となった。グロース250指数は666.12(同1.54%安)と、値がさグロース株中心に売られる展開が目立った。
日経平均続落、半導体安の一方ゲーム株が急騰
29日の東京株式市場で日経平均は930円安の61434.19円と続落し、約2カ月ぶりの安値。韓国KOSPIのサーキットブレーカー発動を受けた半導体株売りが重荷となった一方、カプコンの好決算を受けゲーム関連株が軒並み急騰した。TOPIXは小幅ながらプラスを維持。
市場概況
セクター動向
半導体製造装置セクターは総じて軟調だった。SKハイニックスの決算が市場予想に届かず米国のハイテク株安・AI投資過剰懸念が根強い中、韓国KOSPIの急落が波及し、東京エレクトロンやコクサイエレクトリック、SCREENホールディングス、村田製作所、太陽誘電、日本マイクロなど前工程・電子部品関連株が軒並み大きく売られた。対照的にゲーム・エンターテインメント関連セクターは大幅高となった。カプコンが1Qで市場予想を上回る大幅増益決算を発表したことが好感され、9カ月ぶり高値を記録。これが同業への連想買いを誘い、コナミグループや円谷フィールズホールディングス(決算・通期上方修正が好感され連日ストップ高)にも資金が流入した。半導体関連の重さとゲーム関連の強さが対照的に表れた一日で、TOPIXがプラスを維持した背景には値がさ半導体株以外への物色継続があるとみられる。
注目銘柄
- 円谷フィHD (2767): +20.73% — 7月27日発表の1Q決算で減収減益となったものの、2027年3月期通期業績予想と中期経営計画を上方修正し、年間配当も70円増配としたことがポジティブサプライズとなり、連日のストップ高で年初来高値を更新した。
- カプコン (9697): +19.84% — 2027年3月期1Q決算でデジタルコンテンツ事業が牽引し、売上高が前年同期比54.7%増、最終利益が69.2%増(291億円)とアナリスト予想(208億円)を大幅に上回ったことが好感され、2025年10月29日以来約9カ月ぶりの高値を付けた。
- コナミG (9766): +12.74% — 直近5営業日で上昇基調が続く中、同業カプコンの好決算を受けたゲーム関連株全般への連想買いが波及し、大幅高となった。
- コクサイエレ (6525): -17.68% — 韓国SKハイニックスの4〜6月期決算が市場予想を下回り、KOSPI指数がサーキットブレーカーを発動して急落。これを受け米国ハイテク株安への警戒も重なり、半導体前工程関連の代表格である同社に売りが集中した。
- スクリン (7735): -17.25% — 7月28日発表の1Q決算で主力の半導体製造装置(SPE)事業の販売減少を主因に純利益が前年同期比37.1%減となったことが嫌気され、通期の増益見通し据え置き・上方修正にもかかわらず失望売りが優勢となった。
為替・金利動向
ドル円は29日の東京市場で163円28銭〜163円88銭のレンジで推移し、午後は163円40銭台で取引された。NY原油先物(WTI)が1バレル=82ドルを下抜けたことで一時ドル売りが強まる場面があったが、米10年債利回りの下げ渋りを背景にドルの押し目買いも入りやすい展開だった。NY市場に入ってからは7月の米消費者信頼感指数と米リッチモンド連銀製造業指数がいずれも市場予想を下回り、米景気減速への懸念からドル売りが加速する場面もみられた。市場の関心は同日夜(日本時間30日未明)に結果が判明するFOMCに集まっており、日本国債市場も総じて様子見ムードが強かった。
今晩の米国市場の注目点
最大の焦点は米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米国時間29日に開催され、日本時間30日午前3時ごろに政策金利の発表、その後にウォーシュFRB議長の定例記者会見が予定されている。市場では利上げの可能性も一定程度織り込まれており、声明文の文言や記者会見での金融政策スタンスの説明に注目が集まる。前日のNYダウ・ナスダックはAI関連の過剰投資懸念からハイテク株中心に軟調に推移し、ナスダック100は一時2%超下落する場面もあった。SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)も安値を切り下げており、半導体株の動向とFOMC結果を受けた金利・ドル円の反応が今晩の米国市場の主な注目点となる。
