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米国市場7/29 07:02 JST 時点のデータ

ダウ最高値更新、半導体安でナスダック軟調

7/28の米国株式市場はダウ平均が決算好調や原油安を追い風に1.03%高で最高値圏に接近する一方、半導体株の急落でナスダックは0.22%安。IQVIAやセレスティカ、インサイトなど好決算銘柄が急伸した半面、アムコーやサンディスクなど半導体関連が急落した。VIXは18.21に低下し、市場はFOMC結果を見極める展開。

S&P 500
7,428.78
+0.21%
NYダウ
52,747.32
+1.03%
NASDAQ
24,876.91
-0.22%
VIX
18.21
-2.46%

市場概況

7月28日の米国株式市場は主要3指数がまちまちの動きとなった。ダウ工業株30種平均は537.24ポイント(1.03%)高の52747.32ドルで終え、好調な企業決算と原油価格の下落を追い風に上昇した。S&P500は0.21%高の7428.78と小幅続伸した一方、ナスダック総合指数は0.22%安の24876.91で終了し、半導体株の急落が重しとなった。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は6月のピークから25%超下落し節目の11000を一時割り込んだほか、韓国市場でもSKハイニックスが11%超、サムスン電子が9%超下落するなど、AI関連の循環的な設備投資(サーキュラーファイナンシング)への懸念から半導体株全般に売りが波及した。投資家は7月29〜30日開催のFOMCでの政策金利決定と、今週本格化するビッグテック企業の決算発表を見極める姿勢を強めた。恐怖指数VIXは2.46%低下の18.21となり、指数全体としては落ち着いた地合いを維持した。

セクター動向

決算発表が相次いだヘルスケア・CRO(医薬品開発受託)セクターは総じて堅調で、IQVIAとインサイトがそれぞれ大幅な決算上振れを発表し急伸した。生活必需品セクターではユニリーバが四半期として2010年以来最高の数量成長を発表し急伸。金融サービス・与信情報セクターではトランスユニオンが増収増益とガイダンス引き上げを好感され上昇した。一方、半導体・電子部品セクターは総じて軟調で、AIデータセンター向けネットワーキング需要を追い風にしたセレスティカが好決算で急伸した例外を除き、アムコー・テクノロジーやサンディスクなどメモリー・OSAT(受託パッケージング)関連銘柄は中国勢との競争激化懸念やガイダンス失望から大幅安となった。インフラ・建設セクターでもスターリング・インフラストラクチャーが決算発表(8月3日予定)を前にした利益確定売りで下落するなど、直近の株価上昇が大きかった銘柄でバリュエーション調整の動きが見られた。

注目銘柄

  • IQVIA Holdings (IQV): +13.94% — Q2決算で売上高43.68億ドル(前年比+8.7%)、調整後EPS3.15ドル(+12.1%)と市場予想を上回り、通期売上高ガイダンスを172.75億〜174.75億ドルに上方修正。R&Dソリューション部門の新規受注が2022年以来の高水準となったことも好感された。
  • Celestica (CLS): +10.04% — Q2決算で売上高47.0億ドル(前年比+62%)、調整後EPS2.54ドル(+83%)と大幅増益。AIデータセンター向けネットワーキングを担うConnectivity & Cloud Solutions部門が84%増収となり、通期売上高ガイダンスを205億ドル(+65%)に引き上げたことが評価された。
  • Incyte (INCY): +9.30% — Q2決算で調整後EPS3.09ドル(市場予想2.12ドル)、売上高16.7億ドル(前年比+38%)と大幅に上振れ。主力薬Jakafi依存からの脱却を印象付ける内容となり、株価は52週高値を更新した。
  • Unilever (UL): +8.96% — Q2決算で既存事業売上高成長率が5.8%と2010年以来最高の数量成長を記録。主力ブランド(全体の78%を占める)が+6.9%、新興国市場は+8.3%(インドは+10%)と好調で、マージンも改善したことが評価された。
  • TransUnion (TRU): +8.49% — Q2決算でEPS1.23ドル(市場予想1.16ドル)、売上高13.096億ドル(前年比+15%)、純利益は前年の1.096億ドルから1.434億ドルに増加。通期EPSガイダンスを4.75〜4.83ドルに上方修正したことが好感された。
  • Amkor Technology (AMKR): -24.74% — Q2実績は売上高19億ドル、EPS0.70ドル(市場予想0.45ドル)と好決算だったものの、メモリー供給の逼迫や顧客の生産スケジュール変更、ベトナムへのSiP(システム・イン・パッケージ)生産移管を理由に第3四半期売上高ガイダンス(19.5億〜20.5億ドル)が市場予想を下回り、半導体株への警戒的な地合いも重なり急落した。
  • Sterling Infrastructure (STRL): -15.21% — 決算発表は8月3日予定でこの日自体に個別材料は乏しく、直近30日で約19.6%下落する中、AI関連インフラ株全般の調整とともに、好業績を織り込み過ぎた株価に対する利益確定売り・バリュエーション調整が主因とみられる。
  • Sandisk (SNDK): -14.25% — 中国CXMTのIPOを背景とした中国メモリーメーカーとの競争激化懸念、AI投資の循環的資金調達(サーキュラーファイナンシング)を巡る不安から半導体株全般に売りが広がる中、3営業日連続の急落となった。直近1カ月では高値から50%超下落している。
  • SK Telecom (SKM): -12.80% — 個別の当日材料は限定的だが、SKハイニックス(-11%超)やサムスン電子(-9%超)など韓国テック株全般が急落する中で連れ安した。4月に発覚した大規模情報漏洩事案を巡る約9700万ドルの過去最大級の制裁金への対応(不服申し立て継続中)も株価の重荷となっている。
  • TTM Technologies (TTMI): -12.14% — 翌7月29日のQ2決算発表を控えたポジション調整・利益確定売りが主因とみられる。直近実績PERが85倍程度まで買われ高バリュエーションが意識される中での下落となった。

為替・金利動向

ドル円は163.76円前後で推移し、前日からほぼ横ばいとなった。米10年国債利回りは3営業日連続で低下し4.62%と約1週間ぶりの低水準をつけ、原油価格の下落が債券需要を支えた。市場参加者は7月29〜30日に開催されるFOMCでの金融政策決定を見極めるムードとなっており、国債先物の取引高は平均を下回る水準にとどまった。

今後の注目点

7月29日(水)には米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利発表が予定されており、市場の最大の注目イベントとなる。同日にはTTMテクノロジーズがQ2決算を発表するほか、今週はビッグテック企業の決算発表が本格化する見通し。8月3日にはスターリング・インフラストラクチャーの決算発表も控える。半導体セクターではAI関連設備投資の循環的資金調達(サーキュラーファイナンシング)への懸念がくすぶっており、フィラデルフィア半導体指数(SOX)の調整が続くかどうかが引き続き焦点となる。