15日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、前日比8円89銭(0.01%)安の6万3484円10銭で取引を終えた。前日14日の米国株式市場でNYダウが152ドル安、ナスダック総合が146ポイント安となるなど、AI・半導体関連株に売りが優勢だったことを受け、東京市場でも一部の人工知能(AI)・半導体関連株に売りが波及した。また国内債券市場で長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感を警戒する売りも重荷となった。一方でTOPIXは前日比21.05ポイント(0.52%)安の4037.16と日経平均以上に軟調だった半面、グロース250指数は0.49%高と対照的な動きとなった。個別では光通信などによるTOB(株式公開買付け)発表でレオパレス21がストップ高となったほか、前日に急落したソフトバンクグループが自律反発で7%超上昇するなど値がさ株の動きが指数の下支え要因となり、下げ幅は限定的となった。
日経平均3日続落、レオパレス21はTOBで急騰
15日の東京市場で日経平均は3日続落、前日比8円89銭安の63484円10銭。TOPIXは0.52%安。米半導体株安を受けAI・半導体関連に売りが優勢となる一方、光通信などによるTOB発表でレオパレス21がストップ高となり、ソフトバンクGは前日急落の反動で7%超反発した。
市場概況
セクター動向
前日の米国市場でエヌビディアやマイクロン・テクノロジー、ブロードコムなど半導体主要株が下落した流れを引き継ぎ、東京市場でも半導体・同製造装置関連に売りが優勢だった。背景には、AI開発のペースを巡り業界内で減速を求める声が意識され、AIインフラ投資の先行き不透明感が警戒されたことがある。一方、不動産セクターではレオパレス21がTOB発表を材料にストップ高となり、M&A関連への物色が広がる場面も見られた。国内長期金利の上昇(10年国債利回りは約30年ぶりの高水準となる3%近辺で推移)を背景に、金融株には利ざや改善期待から底堅さもみられた一方、金利上昇による割高感からグロース株や高PER銘柄には売りが出やすい地合いとなった。半導体商社のトーメンデバイスなどAIデータセンター向けメモリ需要の恩恵を受ける銘柄には物色が続いた。
注目銘柄
- レオパレス21 (8848): +14.47% — 光通信および提携ファンド2社が、最大2676億円規模でレオパレス21に対しTOB(株式公開買付け)を実施すると発表。買付価格に約45%のプレミアムが設定されたことが好感され、ストップ高となった。
- SBG (9984): +7.54% — 前日14日に、出資先の米OpenAIが2026年中のIPOを見送るとの報道を受け株価が一時13%急落した反動から、自律反発狙いの買いが優勢となった。OpenAIの新型AIモデル「GPT-6 Astra」への期待も相場の支えとなり、前日に売られたAI・半導体関連への反発買いの中心銘柄となった。
- トーメンデバイス (2737): +9.97% — 半導体商社大手で、2027年3月期第1四半期はAI需要拡大に伴うメモリ価格上昇を背景に売上高が前年同期比286.4%増の395.6億円、営業利益22.2億円となり通期業績予想を上方修正。サーバー・ストレージ向け半導体需要の拡大が業績の追い風となっている。
- アインHD (9627): -4.77% — 9月14日に発表した2027年4月期第1四半期決算で、売上高は前年同期比33.2%増の1771.2億円と伸びたものの、営業利益は46.13億円にとどまり市場予想(約60億円)や会社計画(56億円)を下振れ。経常利益も前年同期比8.0%減となったことが嫌気され、決算発表翌営業日の15日に売りが優勢となった。
- プロレド (7034): -6.31% — 中間決算ではコンサルティング事業の売上高が21.2%増加し営業損益も黒字転換した一方、ファンド事業の減収が全体の売上・利益を押し下げる要因となっており、事業セグメント間のばらつきを警戒した利益確定売りが出た。値がさの薄商い銘柄であることから値動きが大きくなりやすい点も影響したとみられる。
為替・金利動向
15日の東京外国為替市場でドル・円は円安基調が優勢となり、朝方に154円21銭まで下落する場面もあったが、その後は切り返して154円74銭まで値を上げ、市場では155円接近を意識する声も聞かれた。原油価格の上昇や米長期金利の上昇が円売り・ドル買いを支えた。国内債券市場では長期金利(新発10年国債利回り)が上昇基調にあり、約30年ぶりとなる3%近辺の高水準で推移しており、日銀の早期利上げ観測が金利上昇圧力となっている。今週は16日から日銀金融政策決定会合も予定されており、金融政策を巡る思惑から為替・金利ともに神経質な値動きが続いている。
今晩の米国市場の注目点
米国では15日から16日にかけて9月のFOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。結果は日本時間16日深夜から17日未明にかけて公表される見通しで、経済見通し(SEP)とドットチャートの公表を伴う回にあたるため市場の関心が高い。日本時間15日21時30分にはNY連銀製造業景気指数(9月分、市場予想+14.5、前回+20.6)が発表されるほか、深夜には20年債入札も予定されている。翌16日には米小売売上高(8月分)の発表も控えており、FOMCの結果と合わせて金融政策・インフレ動向を見極めたい展開となる。前日は原油高やAI開発減速への警戒から半導体関連中心に売りが出ており、この流れが継続するかどうかも焦点となる。
