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米国市場4/28 07:04 JST 時点のデータ

S&P500・NASDAQ最高値更新、AIと決算が相場を主導

4月27日の米国株式市場はAI楽観論に支えられS&P500(7173.91)とNASDAQが終値ベースで最高値を更新。ダウは小幅安。SNDKがアナリスト格上げとAI需要で急騰、SNAPはコスト削減計画と格上げで大幅高。RMBSは決算ガイダンス失望で急落、DPZはQ1既存店売上高の大幅未達と通年予想引き下げで急落。VIXは18.02に低下し市場心理の落ち着きを示した。

S&P 500
7,173.91
+0.12%
NYダウ
49,167.79
-0.13%
NASDAQ
24,887.10
+0.20%
VIX
18.02
-3.69%

市場概況

4月27日(月)の米国株式市場は、AIインフラへの楽観的な見通しが相場をけん引し、S&P500が前営業日比+0.12%の7173.91、NASDAQ総合が+0.20%の24887.10と、いずれも終値ベースの史上最高値を更新した。ダウ平均工業株30種は-0.13%の49167.79と小幅反落で引けた。恐怖指数のVIXは3.69%低下して18.02となり、投資家センチメントの安定を示した。

NvidiaをはじめとするAI・データセンター関連株が上昇をリードした一方、イランとの核合意交渉が暗礁に乗り上げたとの報道でホルムズ海峡周辺の地政学リスクが意識され、原油価格が上昇。これがダウ採用の一部銘柄の重しとなった。今週はS&P500構成企業の40%超が決算発表を予定する決算シーズンの山場にあたり、水曜日夜にはMicrosoft、Alphabet、Meta、Amazonなどハイパースケーラー各社の決算が控え、AI投資の規模と収益化進捗に市場の関心が集まった。

セクター動向

【テクノロジー・AI関連】AIデータセンター需要への期待が継続し、半導体・メモリ関連が相場をけん引。SNDKをはじめとするAI向けNANDフラッシュ関連株が急伸した。ただしARM(-8.06%)は前営業日の+14.8%急騰(Intelの好決算に連動した買い)に対する利食い売りで急反落するなど、AI半導体内でも個別の明暗が分かれた。

【原子力・クリーンエネルギー】AIデータセンターの電力需要増というテーマを背景に、小型モジュール炉(SMR)関連のOKLOが+6.94%と大幅高。NvidiaとのパートナーシップやDOEローン支援への期待が継続した。

【レアアース・素材】MP Materials(+6.90%)はWedbushがアウトパフォームで新規カバレッジを開始し目標株価90ドルを提示。米国内でのレアアース・磁石の一貫生産体制が評価され、地政学的な供給リスクへの意識も追い風となった。

【ビットコインマイニング・AI転換】TeraWulf(+7.15%)はビットコインマイニングからAIデータセンター向けHPC(高性能コンピューティング)へのピボットが評価継続。Google系Fluidstackやコア42との契約を含む総額128億ドル規模のHPC収益契約が同社の株価上昇を長期的に支えている。

【消費者向けサービス・外食】Domino's Pizza(-8.93%)のQ1決算失望を受け、消費者マインドの弱さが改めて意識された。消費関連セクターは全体的に上値の重い展開が続いている。

注目銘柄

  • Sandisk Corporation (SNDK): +8.12% — Melius Researchが当日、Buyで新規カバレッジを開始し目標株価1350ドル(当日終値比約36%の上昇余地)を提示したことが主な材料。AIデータセンター向けNAND需要の構造的な拡大を評価しており、同社のデータセンター部門は前年同期比76%増(4.4億ドル)と急成長中。4月20日のNasdaq-100採用に伴うパッシブファンドの継続的な買い需要もプラス材料となった。
  • Snap Inc. (SNAP): +7.26% — Rothschild & Co Redburnが投資判断をBuyに格上げし、目標株価を従来の約2倍となる10ドルに引き上げたことが起点。2026年後半に年率5億ドル超のコスト削減を実施する計画と、年内のGAAP黒字化への明確な道筋を評価した。Q1売上高は約15億3000万ドル(前年比約12%増)と予想をやや上回る見通しで、デジタル広告需要の改善傾向も追い風となった。なお、同社の正式な決算発表は5月6日の予定。
  • Oklo Inc. (OKLO): +6.94% — AIデータセンターへの電力供給を担うSMR(小型モジュール炉)開発企業として、引き続き強い資金流入が続いた。Nvidiaとの核エネルギー分野での連携や、米エネルギー省(DOE)が最初の5〜10基の新型原子炉にローンを供与する可能性が高いとの発言が報じられ、資金調達見通しが改善。SwitchとEquinixとのLOI(約12GW)を含む約14GWの顧客パイプラインを持ち、AI電力需要の長期テーマ銘柄として買いが続いた。
  • Rambus Inc. (RMBS): -10.79% — Q1 2026決算においてEPSが0.63ドルとコンセンサス(0.64ドル)をわずかに下回り、売上高1億8019万ドルは予想を上回ったものの、製品収益の四半期ガイダンスが前年同期比46〜50%減という大幅な落ち込みを示したことが嫌気された。HBM4EコントローラやAIサーバー向けSOCAMM2など新製品への高い期待に対し、業績への貢献が想定より遅れているとの懸念が急落につながった。
  • Domino's Pizza, Inc. (DPZ): -8.93% — 同日発表のQ1 2026決算が売上高・EPS・既存店売上高のいずれも市場予想を下回った。売上高は11億5000万ドルで予想を未達、国内既存店売上高は+0.9%と予想(+2.3%)を大幅に下回り、EPSも4.13ドルと前年同期(4.33ドル)から低下。CEOは厳冬と消費者マインドの悪化、競合(Papa John's、Pizza Hut)との激化する競争を要因に挙げた。通年見通しを引き下げたことも加わり、年初来の株価下落に一段と拍車がかかった。

為替・金利動向

ドル円は1ドル=159.17円前後(前日比-0.13%)で推移した。米10年国債利回りは4.32%近辺で安定的に推移し、相場の大きな撹乱要因とはならなかった。イランとの核合意交渉が難航しているとの報道を受け、ホルムズ海峡周辺での地政学リスクが高まり原油価格が上昇。エネルギーコストの上昇が消費関連の重しとなる一方、AIインフラへの需要期待が米国株全体を下支えした。ドルは対円で159円台の高水準を維持しており、日米金利差が引き続き意識されている。米国債利回りが急騰するといった場面はなく、今週予定されるGDP速報値や雇用統計を前に市場参加者は様子見姿勢も一部見られた。

今後の注目点

今週(4月28日〜5月1日)は米国決算シーズン最大のヤマ場で、S&P500構成企業の40%超が決算を発表する。最大の焦点は4月29日(水)引け後に予定されるMicrosoft、Alphabet(Google)、Meta Platforms、Amazonの4社の決算発表。各社のAI向け設備投資(合計約6450億ドル規模の2026年計画)の進捗と収益化の状況が米国株全体の方向性を左右する。翌4月30日(木)にはAppleの決算も予定される。

経済指標面では、4月30日(木)にQ1 2026のGDP速報値の発表が見込まれ、米国経済の成長モメンタムを確認する重要データとなる。週末にかけては雇用統計(非農業部門雇用者数)の発表も控え、FRBの利下げ時期見通しに影響を与える可能性がある。また、イランとの核合意交渉の行方と原油価格の動向が引き続き地政学リスクとして市場を揺さぶる可能性があり、注視が必要。