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個別銘柄の決算分析はnoteで公開中

日本市場5/1 17:53 JST 時点のデータ

日経平均小幅高、決算相場で個別株に大きな明暗

5月1日の東京株式市場は日経平均が59,513円(+0.38%)と小幅高で終了。住友商事が自社株買い・株式分割発表で急騰し商社株を牽引した一方、エア・ウォーターが東証特別注意銘柄指定を受けてストップ安水準まで売られるなど、3月期本決算集中期を迎え個別株で大きな明暗が分かれた。

日経225
59,513.12
+0.38%
TOPIX
3,728.73
+0.04%
グロース250
771.25
+0.60%

市場概況

5月1日の東京株式市場は日経平均が59,513.12円(前日比+0.38%)と小幅続伸。TOPIXは3,728.73(+0.04%)とほぼ横ばいで推移し、グロース250が771.25(+0.60%)と相対的に底堅かった。3月期本決算の発表が集中する時期を迎え、住友商事が後場に発表した自社株買い・株式分割・増益見通しを好感した買いが商社株全体を押し上げた。一方で、業績ガイダンスが市場予想を大幅に下振れたエンプラスや、不適切会計・減損損失による最終赤字転落と東証特別注意銘柄の指定を受けたエア・ウォーターなどがストップ安水準まで売り込まれ、指数全体は小幅プラスにとどまりながら個別株の値幅は大きな一日となった。ゴールデンウィーク前の連休を控えた様子見ムードも一部に見られた。

セクター動向

商社セクターは住友商事が後場発表の2026年3月期本決算で800億円規模の自社株買いと1対4の株式分割を同時発表したことが弾みとなり、セクター全体への買いが波及した。住宅・衛生設備セクターではTOTOが英国系投資ファンドによる株主提案(半導体材料事業の情報開示強化要求)をきっかけにAI需要に連動した静電チャック事業への注目が高まり急騰した。情報サービス・フィンテック分野ではセレスの2026年12月期第1四半期大幅増収増益を受けてグロース銘柄の一角に資金が流入した。電子部品・精密機器セクターはアルプスアルパインが2026年4〜9月期営業利益計画を前年同期比57.6%減と開示したことで急落し、エンプラスも次期業績ガイダンス下振れでストップ安となるなど明暗が大きく分かれた。飲料・食品セクターではヤクルト本社が米国系投資ファンド・ダルトンによる株主提案資料の公表を手がかりに約13%上昇した。

注目銘柄

  • ティラド (7236): +31.41% — 4月27日発表の2026年3月期決算で純利益が前期比106%増の87.65億円と大幅増益。2027年3月期の年間配当予想を前期比240円増の1株あたり800円(4期連続増配)とし、予想配当利回りが9.86%に急上昇したことが買いを集めた。
  • 住友商事 (8053): +17.12% — 後場に2026年3月期本決算を発表。2027年3月期純利益予想6,300億円(前期比+4.9%)に加え、取得総額800億円を上限とする自社株買いと1株を4株に分割(6月30日基準日)を同時発表した株主還元強化策が好感され、一時前日比15%超高まで買われた。
  • セレス (3696): +14.87% — 4月30日発表の2026年12月期第1四半期決算で売上高95.21億円(前年同期比+23.9%)、営業利益17.31億円(同+101.2%)と大幅増収増益を達成。主力のモバイルサービス事業が好調を維持し、フィナンシャルサービス事業の損失も縮小したことが評価された。
  • エンプラス (6961): -23.38% — 前場でストップ安となった。2026年3月期決算とともに示した2027年3月期の業績ガイダンスが市場予想を大幅に下回ったことが売りを誘発。AIサーバー向けICソケット需要の伸び鈍化懸念が嫌気され、投資家の失望売りが集中した。
  • エア・ウォーター (4088): -14.56% — 不適切会計・減損損失の影響で2026年3月期最終損益が当初予想の530億円黒字から100億円赤字へ転落。5月1日付で東京証券取引所より特別注意銘柄に指定され上場契約違約金の徴求を受けたと適時開示され、売りが加速した。

為替・金利動向

ドル円は当日の株探データ未取得(指標値なし)。報道によれば、4月30日の東京外国為替市場では日本当局による円買い介入観測の下で円相場が一時155円台まで急伸する場面があった。5月1日午前の東京外国為替市場では1ドル=157円21〜22銭(12時時点)と、前日17時比で2円92銭の円高・ドル安水準での推移が伝えられた。日本10年国債利回りは2.51%程度での推移が続いており、日銀による段階的な利上げ路線の継続を市場が折り込んでいる状況が続いている。ユーロ円の当日確定データは確認できていない。

今晩の米国市場の注目点

4月28〜29日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)の声明・議長会見(4月29日発表)の内容を引き続き消化する展開が見込まれる。米国時間5月1日(金)には4月分ISM製造業景況感指数の発表が予定されており、関税政策の影響が製造業に及んでいるかどうかを確認する重要指標として注目度が高い。また4月30日に発表された2026年第1四半期米国GDP速報値の内容も引き続き材料視される見通し。日本はゴールデンウィーク突入により今晩からしばらく国内投資家の参加が薄くなるため、薄商いのなかでの乱高下には注意が必要。