連休明け5月7日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸し、終値は前営業日比3320円(5.58%)高の6万2833円84銭となった。4月27日の終値ベース最高値(6万0537円)を上回り、過去最高値を更新。上げ幅3320円は2024年8月6日の3217円を超え、1日の上げ幅としても過去最大を記録した。連休中に積み上がった買い注文が寄り付きから集中し、午前中に一時3000円超高となる場面もあった。米半導体企業の好決算を背景とした米国ハイテク株高の流れを引き継いだほか、米国とイランが戦争終結に向けた覚書で合意に近いとの報道を受けて投資家のリスク選好姿勢が強まった。ソフトバンクグループやアドバンテストなどAI・半導体関連が上昇を主導した。TOPIXは3840.49(+3.0%)、グロース250は791.12(+2.58%)とともに大幅高となった。
日経平均が過去最大の上昇幅で最高値更新
連休明け5月7日の東京株式市場は大幅高。日経平均は終値3320円高の6万2833円となり、4月27日の終値ベース最高値6万0537円を更新した。上げ幅は2024年8月6日の3217円を超え過去最大。米半導体企業の好決算を受けた米ハイテク株高と、米国・イラン戦争終結期待による投資家のリスク選好姿勢の高まりが背景で、AI・半導体関連を中心に幅広い銘柄が急騰した。
市場概況
セクター動向
半導体・電子部品セクターが相場上昇をけん引した。シリコンウェーハのSUMCO(+19.74%)、ICパッケージ基板のイビデン(+22.43%)、成膜装置のサムコ(+25.28%)がいずれも急騰し、米半導体需要拡大期待の再燃が東京市場の関連銘柄全般に波及した。精密機械・工作機械セクターではDMG森精機が強い決算を受けて大幅高となった。AI・テクノロジー投資関連ではソフトバンクグループが指数を大きく押し上げた。一方、建設機械セクターはタダノの急落が目立ち、利益大幅減益の決算が嫌気された。メディア・通信機器セクターではITメディアとJVCケンウッドが値下がり上位に名を連ねた。
注目銘柄
- サムコ (6387): +25.28% — 2026年7月期中間決算が売上高45.87億円(前年同期比+11.3%)、営業利益10.28億円(+3.8%)と好調で、AI・データセンター向けエッチング装置の受注が急拡大していることが材料視された。半導体関連の市場全体の買い地合いとも相まって急騰した。
- イビデン (4062): +22.43% — アップルがプロセッサー製造でインテル採用を検討していると伝わったことが直接の買い材料となった。イビデンはインテルの主要ICパッケージ基板サプライヤーであり、採用拡大による受注増期待から大口買いが集まった。生成AI用サーバー向け半導体基板の需要が業績を下支えしている点も評価されている。
- SUMCO (3436): +19.74% — 連休中の米国半導体株高を受けて、AI向け先端ロジック半導体用300mmシリコンウェーハの需要拡大期待が再燃。世界2位のシリコンウェーハメーカーとして半導体セクター全体の買い波及の恩恵を受けた。AI・HPC向け大口径ウェーハの旺盛な需要が続くとの見方が支援材料となった。
- DMG森精機 (6141): +19.63% — 5月1日発表の2026年12月期第1四半期(1〜3月)連結純利益が前年同期比8.9倍と急拡大。同社は通期純利益予想を42.9%上方修正(1050億円→1500億円)し、受注高も前年同期比+10.8%増と堅調。連休明けにこの好材料が改めて評価され大幅高となった。
- タダノ (6395): -13.76% — クレーンメーカー最大手。2026年度決算で売上高は前期比19.9%増の3494億円と増収ながら、営業利益は前期比22.0%減の185億円と大幅な減益となった。M&A関連費用の増加と米国の通商政策の影響が利益を圧迫しており、市場予想を下回る業績内容が嫌気されて売りが膨らんだ。
為替・金利動向
ドル円は156円台前半で推移した。5月1日に政府・日本銀行が市場介入を実施した後、ドルは156円台で落ち着いた動きとなっている。米国とイランが戦争終結に向けた覚書で合意に近いとの報道を受けて原油価格が下落し、インフレ懸念の後退からドル売りが優勢になる場面もあったが、大きな方向感は出なかった。日本の新発10年物国債利回りは前営業日比0.015%低下の2.485%となった。米・イラン戦争終結期待による原油価格下落でインフレ懸念が和らいだとの思惑から国内債に買いが入り、利回りは小幅低下した。ユーロ円については5月7日の確定データを確認できていない。
今晩の米国市場の注目点
パウエルFRB議長の任期が2026年5月15日で満了を迎えるため、後継者として指名されたウォーシュ氏の上院承認審議の進捗が引き続き注目される。米国とイランが戦争終結に向けた覚書で合意近いとの報道が継続しており、地政学リスク緩和の確認がリスク資産全般の支援材料となりうる。5月6日発表のADP全米雇用報告が1年ぶり最大の伸びを示し、米労働市場の底堅さが確認された。AI・半導体関連の米国企業の決算シーズンが続いており、各社の業績・見通し発表が翌日の東京市場にも直接影響を与える点に注意が必要。
