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米国市場5/7 07:02 JST 時点のデータ

3指数最高値更新、AI決算と中東和平期待が牽引

2026年5月6日の米国株式市場は、米・イラン和平合意交渉の進展報道と半導体・AI関連銘柄の好決算を受けて全面高となり、S&P500・ナスダック・ダウ平均の3指数が揃って最高値を更新した。FLEXやHUTが急騰した一方、CDWやCORは決算後に急落した。

S&P 500
7,365.12
+1.46%
NYダウ
49,910.59
+1.24%
NASDAQ
25,838.94
+2.02%
VIX
17.39
+0.06%

市場概況

2026年5月6日の米国株式市場は、米国とイランが和平合意に向けた交渉を進めているとの報道を好感し、リスクオン相場となった。S&P500は前日比+1.46%の7,365.12、ナスダック総合は+2.02%の25,838.94、ダウ平均は+1.24%(612ドル高)の49,910.59でそれぞれ最高値を更新して引けた。小型株指数のラッセル2000も+1.52%と史上最高値を記録。AMDが+17.77%の急騰を見せ半導体セクター全体をけん引したほか、前日引け後に決算を発表したスーパーマイクロコンピューター(SMCI)が+24.65%と急伸。和平期待から原油先物(WTI)は約7%下落して1バレル95.08ドルとなり、エネルギーコスト低下によるインフレ抑制期待も株式市場を後押しした。恐怖指数VIXは17.39とほぼ前日水準を維持し、過熱感のない安定した強気相場が続いた。

セクター動向

半導体・テクノロジーセクターが市場をけん引した。AMDの大幅高を皮切りに、SMCI(+24.65%)、エヌビディア(+5.5%)、インテル(+4.22%)と関連銘柄が幅広く上昇。AIデータセンターインフラ関連では、フレックス(FLEX、+39.69%)やハット8(HUT、+35.34%)が飛躍的な上昇を見せた。産業セクターも堅調で、S&P500内の産業セクター73銘柄のうち63銘柄が上昇。ヘルスケアはまちまちで、ダヴィータ(DVA、+23.46%)が好決算で急伸した一方、センコラ(COR、-17.38%)は決算失望売りで急落した。エネルギーセクターは原油価格の急落を受けて軟調。ITインフラ流通のCDW(-20.32%)は予想を上回る売上高にもかかわらずマージン悪化懸念で大幅安となった。

注目銘柄

  • Flex Ltd. (FLEX): +39.69% — 第4四半期FY2026決算でEPS 0.93ドル(予想0.87ドルを超過)・売上高74.8億ドル(予想69.5億ドルを超過)と大幅な上振れを達成。FY27の業績ガイダンスもコンセンサスを上回る強気な見通しを提示。さらに、クラウド・電力インフラ部門を2027年第1四半期を目途に独立上場会社(SpinCo)として分離する計画を発表し、AIデータセンター需要の取り込みを図る戦略転換が高く評価された。
  • Hut 8 Corp. (HUT): +35.34% — ビットコインマイニングからAIインフラへ転換中の同社が、テキサス州ニュエセス郡の「Beacon Point」AIデータセンターキャンパスにおいて、高格付け企業と15年・総額98億ドルのリース契約(ITキャパシティ352MW)を締結したと発表。株価は上場来高値109.88ドルを一時記録し、過去1か月で株価が倍増した。AIインフラ事業者としての成長期待が急速に高まった。
  • Super Micro Computer, Inc. (SMCI): +24.65% — 前日引け後に発表した第3四半期FY2026決算で、売上高が前年同期比123%増の102億ドルと急拡大。粗利率の回復幅が市場予想を約50%上回り、通期ガイダンスを389〜404億ドルへ引き上げた。AI向けサーバー需要の爆発的な伸びを背景とした業績の大幅改善が評価され、前日の時間外急騰(+18%)を引き継ぎ通常取引でもさらに上昇した。
  • CDW Corporation (CDW): -20.32% — 第1四半期2026決算で売上高57億ドル(前年比+9.2%)と予想を上回ったにもかかわらず、粗利率が60ベーシスポイント低下しマージン悪化が嫌気された。メモリ部品を中心とするサプライチェーン制約や価格変動が収益性を圧迫しており、売上成長だけでは投資家の期待に応えられないと判断され、株価は135.30ドルから108.93ドルへ急落した。
  • Cencora, Inc. (COR): -17.38% — 第2四半期FY2026の調整後EPSが4.75ドルと市場予想4.86ドルに届かず、失望売りが殺到した。売上高784億ドルは予想超過だったが、OneOncologyディール由来の約11億ドルの一時利益が含まれており、実力ベースの収益水準を疑問視する声が上がった。通年ガイダンスの引き上げ幅も市場期待を下回り、株価が大幅下落した。

為替・金利動向

米10年国債利回りは4.42〜4.43%近辺で推移し、前日比ほぼ横ばいとなった。米・イラン和平期待によるリスクオンの地合いの中でも、長期金利に大きな変動は見られなかった。ドルインデックス(DXY)は98.42前後でやや軟調に推移。ドル円は158円台で推移し、日銀が政策金利(0.75%)を据え置いたことを受けた緩やかな円安基調が継続した。原油価格の約7%急落はエネルギーコスト低下を通じたインフレ期待の抑制につながり、FRBの利下げ余地拡大への期待として株式市場にも追い風となった。

今後の注目点

最大の注目点は米・イラン核協議の行方で、正式合意が実現すれば原油安継続とインフレ抑制効果が期待される一方、交渉が決裂した場合はリスクオフへの急転換が懸念される。経済指標面では、今後発表される米CPI・PPIおよびFOMCの政策声明が金利・ドルの方向性を左右する重要指標となる。第1・第2四半期決算シーズンが続いており、AI・データセンター投資拡大の持続性を確認できるかどうかが市場センチメントの鍵を握る。また、中東情勢と原油価格の連動性が高まっているため、地政学リスクの動向にも引き続き注意が必要。