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米国市場5/23 08:33 JST 時点のデータ

ダウ最高値更新、AI関連銘柄急騰でS&P500が8週連続高

2026年5月22日の米国株式市場は主要3指数がそろってプラス。ダウ平均は50,579.70と史上最高値を更新し、S&P500は8週連続の週間上昇を達成。Dell TechnologiesやHP Inc.などAI関連・PC銘柄がアナリスト目標株価引き上げを受けて急騰。一方、中国証券監督管理委員会の制裁通知を受けたFutu Holdingsが27%超の急落。メモリアルデー連休を前に全体的に堅調な地合いで取引を終えた。

S&P 500
7,473.47
+0.37%
NYダウ
50,579.70
+0.58%
NASDAQ
26,343.97
+0.19%
VIX
16.70
-0.36%

市場概況

2026年5月22日(金)の米国株式市場は主要3指数がそろって上昇し、メモリアルデー3連休を前に強い地合いで週を締めた。ダウ平均工業株30種は前日比294ポイント超(+0.58%)上昇して50,579.70と史上最高値を更新。S&P500は0.37%高の7,473.47となり8週連続の週間上昇を達成した。NASDAQ総合も0.19%高の26,343.97で引けた。

VIX(恐怖指数)は16.70と低水準を維持し、市場全体のリスク選好は続いた。米10年国債利回りが直近の上昇から落ち着いて4.56%前後で推移したことが株式市場を下支えし、特に小型株(ラッセル2000)の上昇を後押しした。一方で、5月ミシガン大消費者信頼感指数(確報値)は44.8と記録的低水準への下方修正が示され、インフレ・生活費への消費者の懸念が根強いことが確認されたが、株式相場への直接的な影響は限定的だった。

セクター動向

テクノロジー・AIインフラ関連セクターが全面高を牽引した。5月19〜21日にラスベガスで開催されたDell Technologies World 2026の終了を受けてAIサーバー需要への期待感が一段と高まり、PC・ストレージ関連のDELL(+16.77%)、HPQ(+15.25%)、NTAP(+12.44%)がいずれも10%超の大幅高。競合のLenovo(香港上場)がAI関連売上高前年同期比84%増という好決算を発表したこともPC・データセンター関連株全般のセンチメントを押し上げた。AIインフラ向け高速接続チップを手がけるCredo Technology(CRDO)も約12.94%上昇し、半導体のSkyworks Solutions(SWKS)も+12.08%と連れ高した。

一方、中国ADR関連では、Futu Holdings(FUTU)が中国当局の越境証券取引規制強化を受けて27%超の急落。NIO Inc.(NIO)も決算後に利益確定売りが先行し7%超下落した。消費関連ではBJ's Wholesale Club(BJ)が決算内容への失望から8%超下落し、ディフェンシブ・消費セクターとAI関連の明暗が際立った。

注目銘柄

  • Dell Technologies (DELL): +16.77% — 5月19〜21日開催のDell Technologies World 2026(ラスベガス)でのAIサーバー戦略が好感されたほか、Wells Fargo、JPMorgan(目標株価$280)、Citigroup($290)、Evercore ISIなど複数アナリストが目標株価を一斉に引き上げたことが急騰の主因。同社はFY2026通年でAIサーバー受注$641億・出荷$252億を開示しており、受注残高は$430億に達する。5月28日予定の第1四半期(FY2027)決算発表への期待感も高まった。
  • HP Inc. (HPQ): +15.25% — 競合のLenovo(香港上場)がAI関連売上高84%増の好決算を発表し、PC市場全体のAI需要回復期待が波及。5月27日予定のHP Inc.第2四半期決算発表を前にアナリストが目標株価を引き上げ、ポジション取りの買いが加速した。CEO交代(暫定CEOへの移行)を経た経営刷新への期待も下支え材料となった。
  • Futu Holdings (FUTU): -27.53% — 中国証券監督管理委員会(CSRC)が越境証券取引への規制強化を発表。Futu傘下の中国本土・香港子会社が無認可で証券・ファンド・先物業務を行ったとして行政処罰事前通知書と調査通知を受領した。制裁金はRMB18.5億(約$2.71億)規模に上る見込みで、2年間の移行期間中は中国本土からの新規顧客受け入れ・新規買い付けが禁止される。JPMorgan(アナリスト:Katherine Lei)はレーティングをBuy→Holdに引き下げ、目標株価を$300から$87へ大幅削減した。
  • BJ's Wholesale Club (BJ): -8.25% — 同日発表の第1四半期決算で売上高は前年同期比+9.9%の$56.6億とコンセンサスを上回ったものの、調整後EPSが前年同期比で減少、フリーキャッシュフローが-$4,205万(前年同期+$6,760万)と急悪化。通期ガイダンスも据え置きで上方修正なしとなり、収益性の悪化と慎重な見通しに失望売りが広がった。
  • NIO Inc. (NIO): -7.14% — 第1四半期(2026年Q1)に同社史上初の非GAAP調整後営業黒字(約$6,676万)を達成したにもかかわらず株価は下落。前四半期(Q4 2025)比で納車台数が33%減少し4月の月次販売も軟調で、好決算後の利益確定売りが優勢となった。中国EV市場での競争激化も継続的な重しとなっている。

為替・金利動向

米10年国債利回りは4.56%で引けた。直近の急上昇(5月半ばに一時4.60%台後半)から落ち着きを取り戻し、債券利回りの低下が株式市場全般の追い風となった。特に小型株は金利低下の恩恵を受けやすく、ラッセル2000が主要指数の中で相対的に強い動きを示した。

ドル円(USD/JPY)は159.11円前後で推移し、前日比+0.09%とほぼ横ばい。円は対ドルで過去12ヶ月では約11%下落しているが、直近1ヶ月では小幅に持ち直している。米国・イランの和平交渉を巡る楽観論や原油安が進んだ局面でドルは対円で若干軟化する場面もあったが、方向感は乏しかった。ドルインデックス(DXY)も米国債利回り低下を受け、対主要通貨でやや軟調に推移した。

今後の注目点

5月25日(月)メモリアルデー: NYSE・NASDAQ・米債券市場は終日休場。通常取引は5月26日(火)から再開。

5月26日(火): フィラデルフィア連銀非製造業調査、消費者信頼感指数(5月)発表予定。連休明け初日の市場の反応に注目。

5月27日(水): 新築住宅販売件数、リッチモンド連銀製造業調査、HP Inc.(HPQ)第2四半期決算発表予定。前日急騰しただけにサプライズの有無が焦点。

5月28日(木): Dell Technologies(DELL)・NetApp(NTAP)の決算発表、第1四半期GDP(2次速報値)、耐久財受注(速報値)、新規失業保険申請件数が集中。AI設備投資の実態を示すDELL決算は市場全体のセンチメントに大きく影響する可能性があり、最重要イベントとなる見込み。

6月1日(月): Credo Technology Group(CRDO)の第4四半期・通期FY2026決算発表予定。AIコネクティビティ需要の動向を確認する材料として注目される。