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米国市場5/30 07:15 JST 時点のデータ

S&P500が9週連続高、DellがAI決算で33%急騰

5月29日の米国株式市場はS&P500が7,580.06(+0.22%)、ダウが51,032.46(+0.72%)と上昇し、S&P500は9週連続の週間上昇を達成した。AI需要拡大でDellがQ1決算を受け33%急騰し市場を牽引。米10年債利回りは4.44%に低下し、米イラン停戦合意への期待が上値を後押しした。一方、Blue Originロケット爆発を受けASTSなど宇宙関連株が急落した。

S&P 500
7,580.06
+0.22%
NYダウ
51,032.46
+0.72%
NASDAQ
26,972.62
+0.20%
VIX
15.32
-2.67%

市場概況

5月29日(金)の米国株式市場は主要3指数がそろって上昇した。S&P500は7,580.06(前日比+0.22%)と9週連続の週間上昇を達成し、2023年以来最長の連勝記録を更新。ダウ平均は51,032.46(+0.72%)、NASDAQ総合は26,972.62(+0.20%)で取引を終えた。恐怖指数(VIX)は15.32(-2.67%)と低下し、市場センチメントは落ち着いた状態を維持した。市場を牽引したのはDell Technologies(+33%)をはじめとするAI関連株の急騰で、MicrosoftやOracleも大幅高となった。また米国とイランの停戦合意への期待が高まりエネルギー価格の上昇懸念が和らいだことも相場の追い風となった。5月月間ではNASDAQが約8%、S&P500が約5%それぞれ上昇した。

セクター動向

AIインフラ・クラウドを中心としたテクノロジーセクターが市場全体をけん引した。DellがQ1(FY27)決算でAIサーバー売上高161億ドルを計上し通年AI受注240億ドルを発表したことで株価が33%急騰。Microsoftが3%上昇、OracleはAnthropicへの新規投資ラウンドへの参画も加わり6%超の上昇となった。一方、半導体セクターは個別要因と利益確定売りが重なり二極化が鮮明だった。宇宙・衛星通信関連株は、Blue Originのニューグレンロケットがケープカナベラルで点火試験中に爆発した事故を受けて幅広く売られ、AST SpaceMobile(ASTS)やRocket Labなどが急落した。Semtech(SMTC)やTower Semiconductor(TSEM)など直近の急騰銘柄でも利益確定の動きが優勢だった。

注目銘柄

  • Dell Technologies (DELL): +33.00% — Q1(FY27)決算でAIサーバー売上高161億ドル(前年同期比+88%)と記録的水準に達し、通年AI受注240億ドルを計上。通期売上高ガイダンスを約1,670億ドルへ大幅引き上げ(従来比+270億ドル)し、AI設備投資の主要受益者として市場の再評価が進んだ。
  • AST SpaceMobile (ASTS): -14.79% — 5月28日夜(現地時間)にBlue OriginのニューグレンロケットがケープカナベラルのLC-36A発射施設で地上点火試験中に爆発。ASTSはBlock 2 BlueBird衛星の打ち上げにニューグレンを使用予定であり、施設損傷により2026年末の45基展開目標が2027年初頭以降に遅延するとの懸念が急浮上した。加えてDeutsche Bankが目標株価を106ドルに引き下げダウングレードを実施したことも売りを加速させた。
  • Semtech (SMTC): -8.29% — Northlandが5月26日に投資判断をOutperformからMarket Performに格下げし、直近の好決算後の急騰に対するバリュエーション過熱感と近時のリスクを指摘。加えて複数の役員による直近のインサイダー売却開示が投資家心理を冷やし、利益確定売りが膨らんだ。
  • TTM Technologies (TTMI): -7.49% — 5月27日にニューヨークのNASDAQ本社でInvestor Dayを開催し、FY2026売上高40億ドル(前年比+38%)目標と非GAAPオペレーティングマージン13〜15%の見通しを改めて確認した。Q1 FY2026は売上高8億4,600万ドル(+30%)と四半期過去最高を更新した実績も示したが、好材料出尽くし感から直近高値圏での利益確定売りが優勢となった。
  • Tower Semiconductor (TSEM): -7.36% — 直接的な個別悪材料はなく、5月13日のQ1 2026好決算(売上高4億1,400万ドル、前年比+15%)と2027年向けシリコンフォトニクス契約13億ドル獲得を受けた急騰(最大+30%超)後の反動局面。半導体セクター全体の調整と重なり、フォトニクス関連の上昇分の一部を返す利益確定売りに押された。

為替・金利動向

米10年国債利回りは4.44%へ小幅低下し、2週間超ぶりの低水準をつけた。米国とイランの停戦合意に向けた進展期待が原油価格の高騰懸念を和らげ、インフレ圧力の低下観測から債券に買いが入った。ドル円は1ドル=135円近辺で推移した。日本の10年国債利回りは、日銀の植田総裁がインフレリスクの上昇に言及しつつも次回会合での利上げ示唆を避けたことを受け、2.7%を下回る水準で安定推移した。ドル指数(DXY)は停戦期待による地政学的リスク後退でやや軟調に推移した。

今後の注目点

①Blue Origin爆発事故の調査・復旧スケジュール:施設損傷の修復見通しが判明次第、ASTS・Rocket Labなど打ち上げパートナー株への影響が再評価される。②米イラン停戦交渉の行方:合意の成否がエネルギー価格・インフレ期待・株式市場センチメントに直結し、S&P500の連続週間上昇継続を左右する。③主要経済指標:ISM製造業景況感指数(6月1日)、5月雇用統計(6月5日)など、FRBの次の一手を占うデータが相次いで発表される。④FRBの金融政策見通し:次回FOMC会合(2026年6月)に向けた当局者発言および市場の利下げ期待の動向。⑤AIインフラ投資拡大の持続性:Dell・Oracle・Microsoftの好決算が示したAI設備投資加速が第2四半期以降も継続するか、エンタープライズ需要の実態確認が続く。