日経平均株価は前週末比1378円90銭(2.12%)高の66399円84銭で続伸した。TOPIXも前日比0.55%高の4125.8と堅調だった一方、グロース250は0.65%安の791.61と小型グロース株はさえない展開となった。米マイクロン・テクノロジーが先端メモリーの増産を進めていると伝わったことを手掛かりに、キオクシアホールディングスなど半導体関連株に買いが集まり相場を押し上げた。前週末に発表された8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想(約5.3万人増)を大きく上回る16.2万人増となり、早期利上げ観測から米長期金利が上昇したことは重荷だったが、AI関連の成長期待がこれを上回り上げ幅を拡大する展開となった。
日経平均2.12%高、半導体株主導で続伸
日経平均は前週末比2.12%高の66399.84円と続伸。マイクロン主導の半導体買いでキオクシア関連株が急伸する一方、OpenAIの新モデル発表を受けAI代替懸念からSansanやラクスなどSaaS株が軒並み大幅安となった。
市場概況
セクター動向
半導体・AI関連セクターが相場を牽引し、キオクシアHDなどメモリー関連株のほか、半導体製造装置・部材メーカーのサムコやMARUWAなど周辺銘柄にも買いが波及した。一方でSaaS・ソフトウェアセクターは総じて軟調で、Sansan、マネーフォワード、ラクス、SHIFTなど代表銘柄が軒並み大幅安となった。9月3日に米OpenAIが新モデル「GPT-6 Astra」を公開したことを契機に、AIによる既存ソフトウェアビジネスの代替・破壊への懸念が再燃し、資金が半導体・AI関連株へシフトする形でSaaS株から資金が流出する構図が続いている。
注目銘柄
- SBG (9984): +11.22% — AI関連投資会社として、半導体・AI関連株全般への資金流入の流れに乗って買われた。直近も9月2日に-6.42%、9月4日に+11.78%と乱高下しており、AI関連材料をめぐって値動きの荒い展開が続いている。
- サムコ (6387): +9.86% — 半導体製造装置メーカー。2026年7月期第3四半期決算で売上高74.14億円(前年同期比+18.8%)、経常利益19.65億円(同+43.4%)の増収増益となり、通期業績予想を上方修正(売上高107.85億円、経常利益27.22億円)したことが好感され、加えてこの日の半導体関連株高の追い風も受けた。
- MARUWA (5344): +9.27% — セラミックス製半導体部材・電子部品メーカー。2027年3月期第1四半期は高速通信向け需要拡大により売上高192億円(前年同期比+11.7%)、営業利益63億円(同+5.8%)と四半期最高益を更新しており、この日はキオクシア関連など半導体株買いの流れに乗った形。
- Sansan (4443): -8.44% — 名刺管理・営業DX支援のSaaS大手。9月3日の米OpenAIによる新モデル「GPT-6 Astra」公開を機にAIによる既存SaaSビジネス代替への懸念が強まり、マネーフォワードやラクスなど同業とともに売られた。
- ラクス (3923): -7.45% — クラウド型経費精算・請求書サービス大手。8月14日発表の2027年3月期第1四半期決算を経て成長投資重視から収益性重視フェーズへの移行が進む中、AI台頭による既存SaaS事業モデルへの懸念からSansanなど同業とともに軟調な値動きとなった。
為替・金利動向
ドル円は東京市場で1ドル=156円20銭台で推移し、156円25銭近辺で引けたとみられる。ユーロ円は181円40銭近辺。トランプ米大統領によるイラン関連の発言が伝わった場面ではやや円売りが強まる動きもみられた。長期金利については、直近9月1日実施の新発10年国債入札で利回りが2.96%となっており、日銀による追加利上げ観測を背景に3%近辺での高止まりが続いている。
今晩の米国市場の注目点
前週末に発表された8月米雇用統計(非農業部門雇用者数+16.2万人、市場予想を大幅に上回る)を受けた早期利上げ観測の強まりが、引き続き米株式相場の重荷となるかが焦点。今週は10日に8月生産者物価指数(PPI)、11日に8月消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、9月のFOMCでの利上げ判断を占う材料として市場の関心が集まっている。オラクルやアドビなど主要企業の決算発表も予定されており、金利動向とあわせて株式相場のボラティリティ要因となりそうだ。
